満身創痍
ある日の夜、急に胸が苦しくなった。
ドラマなどでよく見る、「ウッ」と胸を押さえてうずくまる感じで。
規則的に動いているはずの心臓が突然痙攣を起こした…というような感覚かな。
実際にこの時に何が起こっていたのかは、知識がないので分からないんだけれども。
時間にしたらほんの数秒のことだったんだと思うけど、症状が出ている間は「あれ?これ、死ぬんじゃ?」と思った。
3年くらい前、頻繁に起こる動悸に悩まされていたことがあるが、それともまた違う症状であったことは確か。
「このまま寝て大丈夫かな?朝、ちゃんと目が覚めるかな?」と怖くなったが、寝てみたら普通に目が覚めた。
今の時代はネットで色々と調べられるので調べてみると、とりあえずは不整脈なのだろうと予想がついた。
ただ、それが何もしなくてもいい不整脈か、治療が必要な不整脈かは分からないので、素直に病院に行くことに。
さすがにまだ死にたくはないからね。
病院で先生に症状を伝えると「期外収縮だと思う」と言われた。
自分が調べた中でも、当てはまるのはこれだろうな、と思っていた。
多くの場合は問題はないが、その裏になにか病気が隠れているかもしれないので、血液検査と心電図をとって、後日24時間心電図をやってみましょうということに。
この日の心電図は、とりあえず問題なかったようだ。
血液検査の結果と、24時間心電図はこれから。
期外収縮は、30歳あたりから誰しもあるものなんだそうだ。
私も今まで気づかなかっただけで、あったのだろう。ただ、喫煙や睡眠不足、ストレスで起こることが多いらしい。
私は煙草は吸わない。今まで一度も吸ったことがない。
ただ、とてもストレスは感じている。
ここから先は黒い感情を垂れ流ししているので、どんなものでも読める人だけ進んでほしい。
普段の私とは違う私がそこにはいるので、私に対する見方が変わると思う。何をどう感じても構わないが、苦情は受け付けられない。
仕事で、人生を変えるくらいの出来事があった。
簡単に言えば、人間関係の拗れである。
AさんとBさんの仲違い。よくある話だ。それに巻き込まれた。
私はAさんの相談に乗っていただけだったので、正直言って流れ弾が当たったというか。
しかも、その弾を撃ったのはAさんでもBさんでもなく、Bさんから相談を受けていたCさん、という、なんとも意味が分からない展開だ。
Cさんは昔から私のことを嫌っている。
私は気が強いから、というのが最初の理由だったと人伝に聞いた。
ともかくずっと私に対する当たりが強い。でも最近は丸くなって、大人の対応をするようになったな、というのが私の印象だった。
でも一度嫌いと思ったら、基本的にはずっと嫌いなままだよね。私もそうだわ。
流れ弾が当たった、と先ほどは言ったが、実際のところは、この騒動に乗じてCさんは完全に私を狙い撃ちしてきたとしか思えない。ここぞとばかりに。
CさんはBさんの話だけを聞いて、そこに事実と異なることがあったにも関わらず確認もせずに私を撃った。Aさんのことは撃たずに、私だけ。それも、無関係の人がたくさんいる場所で。
今回の話を全く知らない人からすれば、私がBさんを虐めていると思ったことだろう。Cさんの言い方はそういう言い方だった。
そうではなくて、と私も事実とは異なる点を説明した。
私の話を聞いたCさんは、「そうだったの?勘違いしちゃってごめんね。でもそうさせるような行動をしていたあなたもいけなかったよね」と。
まぁ、たしかにね。
Aさんから相談を受けていた以上、Bさん視点で見れば私の行動は勘違いさせてしまったかもしれない。
だとしても、なぜ当事者であるBさんからではなく、Cさんから撃たれなれけばならないのか。
Bさんのためという大義名分があれば、私を傷つけてもいいって?
Bさんを虐めてた悪者を成敗してあげたよ。とでも?
私は次の日、仕事に行けなかった。
行けなかった、は違うな。行きたくなくて休んだ。
高校卒業後からずっと働いてきて、今まで色々なことがあったが、仕事に行きたくなくて実際本当に休んだのはこれが初めてだった。
期外収縮の原因がストレスなら、確実にこれが理由だよ。
Cさんに撃たれたのが火曜日。会社を休んだのが水曜日。無理して仕事に行った木曜日と金曜日。心臓に異変が起きたのが土曜日。早退して病院に行ったのが月曜日。それから、何事もなかったかのように周りは普通に動いている。
私も、平気を装って動いている。仕事もちゃんとしている。Cさんも何事もなかったかのように話しかけてくるし、私も何事もなかったかのように応えている。
でも、致命傷だった。たぶん誰も、私が致命傷を負ったと思ってはいないけど。
この仕事は大変だ。
あれもこれもやらなきゃいけなくて。たくさんの理不尽があって。常に何かに追い詰められていて。余裕のなさから子供に当たってしまうこともあった。それでもこの歳で転職してまた一から始めることを考えると、踏み切れなかった。
それは多分、「人」に支えられていた部分が大きかったのだと思う。
いい人が多かった。助けてくれる人が多かった。みんな、話を聞いてくれた。
だから私はAさんの相談に乗ったのだ。普段助けてくれているから、無下にはしたくなくて。それでBさんを勘違いさせてしまったのは申し訳なかったけれども。
もう、「人」という最後の砦も崩れてしまった。近いうちに私は辞表を出すだろう。
感情で動いてしまっていいのか、という迷いもある。だが、理性で抑えることにも限界がある。
今まで生きてきて、こんなにも誰かを憎いと思ったことはない。こんなにも誰かを許せないと思ったことはない。
いい歳してね。
子供みたいだな、と自分でも思う。
でも、しばらくの間ピアノも弾けなかった。
ピアノを弾いていると、蓋をして押さえ込みたい感情が全部出てきてしまって。
ピアノを弾けなくなって、その人のせいで大好きなピアノまで奪われたような気になって、余計に憎くなった。
時間が経ってだいぶ落ち着いてきたけど、こんなことをnoteに書くくらいには、まだその人のことが憎いよ。
今回の関係者がこの記事を見れば身バレするだろう。でも構わない。これは私視点から見た事実なのだ。
もう、何もかも疲れた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?