あなたはできていますか?[SNS時代に求められる配慮とマナー]
他人の写真フォルダにいる自分
私たちの生活に欠かせない存在となったSNS。それに伴い、何でもカメラに収めようとする人々が増えました。実際、私自身も例外ではなく、ふとした景色や食事の写真を撮り、SNSにシェアすることがあります。しかし、そのような行動がすべて善意で行われるとは限りません。
ここで、教育やモラルの機会を得られないまま、無意識に他者を巻き込む人々について考えてみましょう。たとえば、小学生の低学年以下の子どもや、インターネットに触れる機会の少ないお年寄りなどが、その代表例といえるでしょう。
とある小学生の例
ある小学生が、学校の行事で撮影した写真をSNSに投稿しました。そこには、知らない人も映り込んでいましたが、本人にとっては特に気にすることはありませんでした。このように、小さな子どもたちは「他人を勝手にSNSに載せていいかどうか」という判断がつきにくいことが多いのです。
お年寄りの例
また、あるお年寄りが街中でストリートピアノを弾く人を見かけ、何気なくスマートフォンで撮影を始めました。そのピアノ演奏者は知らぬ間に他人のカメラに収まり、その写真が後にSNSに公開されることになります。「撮っていいですか?」と一言かけることが当たり前と思われるかもしれませんが、その習慣がない人にとっては、思いも寄らない行動なのでしょう。
肖像権とマナー
これらの例は肖像権の視点から見ると、他者に不快な思いをさせかねない行為です。私自身も、場の空気を悪くすることを恐れて、写真を撮られた際に断れなかった経験があります。けれども、法律に明確な規定がないからといって、他人にされたら嫌だと感じることに対して無関心でいるのは、現代社会において避けるべきではないでしょうか。
他人の気持ちに配慮し、最低限のマナーを守ること。それこそが、私たちが一緒に生きていくうえでの大切な心構えではないでしょうか。