完璧な人間も、理想郷も幻想に過ぎない
おはようございます。
心理カウンセラー 池田廉です。
この記事では、マルサスの教えをもとに、人口の増減を考えながら、
この世の未来について考えていきます。
人間の在り方や、理想郷の存在への意識について、
少しでも一緒に考えていくきっかけになれますと幸いです。
では、本題に入っていきましょう。
私たちを待つ未来は、希望でしょうか?それとも、絶望でしょうか?
人間や社会の完成形はあるのでしょうか?
この問いに対して、マルサスは、完璧な人間も、理想郷も幻想であると
はっきりと断言しています。
人間の食欲と性欲は不滅なのです。
人口は、何の抑制もなければ、等比級数的に増加するが、
生活物資は等差級数的にしか増加しないと言います。
人口は掛け算的に増えるのに、
食料は足し算的にしか増加しないのです。
これには、収穫逓減の法則というものがあり、
一定の土地からの収穫量は、労働量に比例せず、労働量を増やすほどに、
一人当たりの収穫量は減るのです。
つまり、人口が増え続けることによって、
食料はあったとしても、需要が増す一方で、高価になり、入手困難になるのです。
そうすると、生存が困難となり、人口増加を抑えようと考え出すのです。
これは自然法則であり、逃れられないのです。
人口抑制に対して、2つの方法があると言います。
1つは、予防的制限
2つは、積極的制限というものです。
1つ目の方法は、道徳的制限によって、独身者を増やすのです。
「自分には家族を養える経済力や覚悟がない、、、。」というふうに。
これはまさに、現代社会を生きる若者に多いと感じるのではないでしょうか。
2つ目の方法は、死亡率を上げることによって制限するというもの。
最も恐ろしい方法は飢饉です。
そのほかにも戦争や災害、伝染病などが2つ目の方法に該当します。
つまり、人口増加は食料によって必然的に制限されるものであり、
人口増加を抑制しているのは、貧困と悪徳であると言います。
また、これらの貧困や悪徳がなくなることはないとマルサスは説きます。
すなわち、貧困や悪徳は人間が生じさせていると言えますし、
完璧な状態にはなれず、世界中が理想郷となることも不可能だと言えます。
しかし、私は、このような視点があることを知りながらも、
絶望をもとに生きる必要はないのではないかと考えます。
確かに、貧困や悪徳もこの世には存在するものの、
常にこの世はバランスを保っていて、循環し、変化していくものだと考え、
受け入れて、今できることに前向きに取り組みながら生きることが肝要ではないかと考えます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。