保育士を選んだ理由
保育士という職業を考えたのは…大学の学部選定。
最初に保育士という職業を考えたのは、高校生のとき。
家庭科の職業体験?で保育園に行ったときに“子どもに関わる仕事っていいなぁ”とぼんやりと感じた記憶がある。
高2くらいで、大学受験を意識し始めると、将来はどんな職業につきたいか、とかどんな学部で何を勉強したいか…みたいなことを考え始める気がする。
ぼんやりとやりたいことと、将来就きたい職業…と考えていた。子どもに関わる仕事、ってどんなことがあるのか。私は幼稚園出身だったので、一番身近だったのは幼稚園教諭。あとは…それに近い保育士?
幼稚園教諭や保育士の資格がとれる大学を探す…うーん、大学もあるけれど、短大や専門学校が多いということがわかる。
勝手なイメージだけど、幼稚園の先生や保育士を目指している人って、小学生くらいのころから、「保育園の先生になりたい」とずっと憧れていて、夢をかなえているというかんじ。残念ながら、私は全然そんな人の足元にもおよばない。やっとなんとなく子どもに関わる仕事ができたら…とやりたいことが見えてきた段階。
私は都立高校出身だが、まあまあそこそこの進学校ではある。ここまで高校受験も頑張ってきたのだから、大学受験もひとつの山と考えて、ある程度の目標をもって勉強したい、とも思っていた。あとは、大学は今までのコミュニティとは違う、様々な道を辿ってきた人と出逢える場でもある。同じ夢を持って歩んできた人と出逢えるのも素敵な話だけど、大学って今まで思ってもみなかったような人と出逢える、貴重な場だよね。普通に、総合大学に通って、キャンパスライフを味わってみたい!!というとても単純な期待もあった。
子どもに関わる仕事。
最初に浮かぶのは、教育からのアプローチだろうか。“先生”という立場。
そして、色々調べていくうちに私が見つけたのは、“福祉”からのアプローチ。
世の中には、様々な事情で問題を抱えていたり、困っていたりする子どもがいる。たまたま、その環境におかれてしまった子どもたちに寄り添いながら(そんな、たまたま関わることになったからといって私にできることなんてそう多くない)、でもわかろうと真剣に向き合いながらともに時間を過ごすことで、
”こんな大人もいる”
”こうやって真剣に考えてくれる人もいる”と、少しでも感じてもらえたら…という気持ちだった。
将来を考えたとき、私の中にあった選択肢は”社会福祉士”と”保育士”
なかなか決められず、答えが出ず、しばらく悩むことになる。
大学3年のとき、社会福祉士の現場実習で児童養護施設に行き、将来のことも考えた。
実習をすると、
”この仕事、向いてるかも?”と思う人と、
”この仕事はやっぱりできないな”と思う人がいると聞いていて
私はどちらかというと前者だった。
でも、実際に就職…と考えたら、21歳だった私はどうしても踏み出せなかった。児童養護施設で出会った子どもたちの抱えているもの、向き合おうとしているものは、想像していたよりもはるかに深刻で、辛くて、苦しくて…
いつでも真剣に、正面から向き合えます、とどうしても言えなくなってしまった。
ある意味では消去法的に選んでしまった道。
今でも、もっと福祉に関わる仕事がしたい、という思いはどこかにあるが、保育所で働くと選んだことを後悔はしてない。
どこにいても、やはり子どもに関わっていられるってすごいなあと思う。
大変なことももちろんあるけど、本当に素敵でありがたいことだなぁと…7年目になった今でも強く思います。