ウインターカップ活動報告 メンタルコントロール④実践学園戦

難しくなった準々決勝 実践学園戦

開志国際高戦に勝利した直後、チームの喜びは爆発した。そして、インターハイ優勝校が負けたことも影響しメディアにも取り上げられました。私は観ていませんでしたが、テレビを観た方からは連絡がありましたね。

さて、この2つにより次の実践学園戦が難しくなりました。

難しくなる理由は、1年前の福井県インターハイの出来事にあります。

1年前の福井県インターハイ2回戦の相手は北陸高校。誰もが知る強豪校の1つで昨年のインターハイでは優勝候補の1つでした。

チームは、北陸高校相手に標準を絞り練習をしてきました。試合結果は接戦の末勝つことができました。この日もチーム一丸となって試合に挑み今までにないパフォーマンスを披露して勝利することができたのです。

問題はその後です。
目標としてきた試合に勝利したことでチーム全体も喜びを爆発させました。その喜び方は今までにないほどの喜びでそれは夜まで続きました。私としては試合後しばらくしてちょっと喜びすぎているなと言うふうに感じましたが頑張ってきた彼らの姿を見るとそれを止めることが難しかったのです。

トレーナーとしてはこのときの判断が誤っていたと反省しています。

結果として次の3回戦飛龍高校との試合では前日のパフォーマンスを披露することもできず歯がゆい試合展開で負けてしまいました。

試合直後から始まるメンタルコントロール

このように目標とする試合に勝った場合や対象した場合次の試合のパフォーマンスに影響及ぼすことがあります。そのためメンタルコントロールとしては試合に勝った直後から気持ちの切り替えを図ります。喜ぶ瞬間はあっても良いのですが喜びすぎて気が緩んでるような発言や行動を抑えなくてはいけません。

開志国際高戦の後、選手たちには次の試合の気持ちの切り替えを伝えました。同時に各自のストレッチや着替えを急がせて喜ぶ時間を最小限に留めようとしました。

それでも、絶対に気は緩むもので実践学園戦に向けては難しいものになると考えていました。

当日のアップ会場に入ってからのコントロール

ベストエイトにもなるとアップ会場はコート一面分使えるようになります。そしてボールも使用することができます(それまではボールの使用はできずコートは8チームに分かれていました)。

まずコートに入ってからは準備ができた選手からフリーでシュート打たせます。
ボールに触れている方がある程度気持ちの面でも整理がつき緊張している選手はリラックスしシュートの感触も確かめることができます。基本的にはいつもの練習と同じ雰囲気を作り出すため先にシュートを打つと言うのはルーティンのようなものです。

この時、嫌らしいと思うかもしれませんが、対戦相手の状況もさりげなく確認します。処置やテーピング、アップの雰囲気アップメニュー、各選手の動きパフォーマンスなどを見ています。その中であまり気にしないのは声を張り上げたり気合を入れたりする雰囲気はあまり注視しません。

話を戻して、チームのウォーミングアップコントロールですが、できるだけシュートを打たせて姑の感覚を良いものにしていきました。

そしてハーフタイムのコートアップで選手たちに課題としたのが会場の雰囲気を掴み、早く慣れることです。

チームはベスト8(センターコート)を目指していたため、目標としたコートその雰囲気がどのようなものかを早めに感じ取り、馴染んでもらうことを徹底しました。

ハーフアップ後はいつも通りにウォーミングアップを進めて行きます。

この時、やはりフワフワとした感覚がありました。感覚だけの説明で申し訳ないですが、空気がピリッとしていないのです。

そこでもう一度、昨年のインターハイの出来事を選手たちと共有しました。

「ここで負ければ終わり、何も残らない」

また、OBのモッチ ラミーンも応援にかけつけ伝えました。「お前たちはもっと上に行け、俺たちを超えて欲しい。開志国際高もここで負けて欲しく無いと思っているよ」

流石の相変わらずのリーダーシップ!なかなかの迫力でしたが、選手たちに伝わったっと思います。
ありがとうね。

さて試合の方はやはり難しい試合となりました。
試合展開は、序盤に大量リード。試合の入り方が少し不安でしたがチームとしては上々の立ち上がりで今までの試合ではない大量リードで第1ピリオドを終了しました。

ただ、そこが難しい試合となりました。この試合の難しさや重要性を理解して挑んだ試合で序盤から大量リードすると言う展開で気持ちが離れていく感じがありました。

誤算だったのは最初の時点でこれほど点差が離れたこと。

選手たちにはそのことを伝えていなかったので大量リードした際の試合運びや気持ちの切り替え方など十分にそのことを伝えることが出来ませんでした。

緊張感を高めた試合で序盤からリードすると言う事は早くに価値を意識する状態となりプレイが散漫になってしまう傾向があります。今回、時間帯によっては散漫になるような場合がありましたが最終的に最終的には自力の差で勝てた試合となりました。

今回の試合のポイントは、目標とした試合に勝った後のメンタルコントロールと今回の試合に入っていくときのメンタルコントロールその2つをセットで考えていくことです。

強豪校に勝ったチームが次の試合にあっさりと負けてしまう事はよくあります。フィジカルコンディション等も影響しますが多くは気持ちの切り替えがうまくできず満足した状態で試合に挑むと言うことが考えられます。そのためトレーナーとしては試合後のメンタルコントロールや気持ちの切り替えでタイミングを慎重に見極めてチームの気持ちが切れないようにコントロールしなければなりません。

特にトーナメントを戦う場合はこのポイントを押さえていた方が良い結果につながります。

次はいよいよ福岡第一高校との試合です。

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