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編集の現場から

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本ができあがるまでにはドラマがあります。一冊一冊に込められた編集者の熱い想いとともに、制作現場からのレポートをお届けいたします。
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2021年5月の記事一覧

『「鬼滅の刃」で学ぶ はじめての仏教』誕生秘話

5月22日発売の『「鬼滅の刃」で学ぶ はじめての仏教』は、 仏教界のインフルエンサーが、人気マンガを題材に、仏教のエッセンスを紹介。発刊経緯を担当編集者が語ります。  慌ただしく会社へ行く用意をしていた、ある日の朝――。  NHKのニュースで"お寺の掲示板をバズらせている和尚"として北九州市・永明寺の松﨑住職が紹介されている映像に目が止まりました。 「衆生は不安よな。阿弥陀、動きます」(松本人志氏のツイート「後輩芸人達は不安よな。松本 動きます」をアレンジ) 「ぴえんもご縁

『戦争というもの』誕生秘話

5月13日発売の『戦争というもの』は、故・半藤一利氏の最期の原稿。生前、本書に賭ける著者の思いには、格別なものがあったとか。発刊の経緯を担当編集者が語ります。  本書の企画が動き出したのは、2020年春、コロナ禍における一度目の緊急事態宣言が発令される少し前のことです。その頃、著者の半藤一利は、病院のベッドの上にいました。  半藤は、私の実の祖父にあたります。祖父は、2019年の夏に脚の骨を折りました。酒に酔って、ころんで、翌日救急車で運ばれてそのまま入院。手術を受け、リハ

『不安な時代に踏み出すための「だったらこうしてみたら?」』誕生秘話

5月22日発売の新刊、『不安な時代に踏み出すための「だったらこうしてみたら?」』。本書が誕生した経緯を、著者の熱い想いを交えながら担当編集者に語ってもらいました。 若い世代に読んでもらえる本をつくりたい  前作『「どうせ無理」と思っている君へ』が、12刷5万部を超えるロングヒットとなった植松努さんは、北海道赤平市の㈱植松電機で、本業のバッテリー式マグネット開発のほかに、ロケット開発、宇宙開発に取り組み、池井戸潤さんの原作でドラマ化もされた『下町ロケット』のモデルとも言われて