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ライカ0型と山陰旅行(その5;最終回)

前回の記事は以下のリンクからどうぞ。 米子駅で境線に乗り換えて米子空港へ向かう。境線は米子駅0番線に発着する。ゲゲゲの鬼太郎のキャラクターでラッピングした「鬼太郎列車」が運行されている。 0番線ホームでは「水木しげるワールド」が展開される。 覆い被さらんばかりの一反木綿が旅人を迎える。 妖怪の銅像がいくつかある。一番躍動感のあるカラス天狗の銅像を撮影してみた。絞り開放(だったはず)での近距離撮影は目測が厳しくなるが、顔を被写界深度内に収めるとともに、突き出た手足をボカす

    • ライカ0型と山陰旅行(その4)

      前回の記事は以下のリンクからどうぞ。 出雲市から特急と普通列車を乗り継いで、三朝温泉がある倉吉を目指す。 倉吉に到着した。三朝温泉に行く前に伝統的建造物群保存地区「赤瓦白壁土蔵群」に立ち寄った。白壁の土蔵がズラリと並ぶ。 土蔵の路地から1本奥の道に入ると、石州瓦で葺かれた商家が軒を連ねる。 倉吉市は2016年から「ひなビタ♪」作中に登場する架空の都市・倉野川市と姉妹都市の提携をしており、作中のキャラクターが立っている。 赤瓦白壁土蔵群は、平日に訪れたせいもあって観光

      • ライカ0型と山陰旅行(その3)

        前回の記事は下記リンクからどうぞ。 翌朝。朝食に刺身がのぼっている!朝食に刺身とは珍しいので早速撮影してみた。机に立て、絞りはf12に設定した。静かにシャッターボタンを長押して、約1秒露光した。 上の写真のとおり、f12といえども被写界深度が稼げなかったし、そもそも料理とカメラが近すぎたようだ。とはいえ、刺身付近は被写界深度内に収まったのは幸いだった。 どれも大変美味しくいただきました。 朝食を食べ終わるや否やお宿を出発し、本日の目的地・出雲大社に急ぐ。 出雲大社とい

        • ライカ0型と山陰旅行(その2)

          前回の記事は下記リンクからどうぞ。 温泉津温泉は温泉街全体が伝統的建築物群保存地区に指定されており、古風な街並みが楽しめる。ここも石州瓦で葺かれた家々が多い。 温泉街を貫く道に江戸時代の道標が立っており、「みぎ ふく原大もり」とある。福原も大森も石見銀山周辺の地域である。 温泉津で庄屋を務めた内藤家の屋敷や土蔵が並ぶ一角。 下の写真は移住者の開いたお店。昔ながらの佇まいの旅館やお店とは異なる外観であるが、温泉街に溶け込んでいる。このようなお店がいくつかある。 温泉津

        ライカ0型と山陰旅行(その5;最終回)

          ライカ0型と山陰旅行(その1)

          夏季休暇を取得して山陰に温泉旅行に行ってきた。旅のお供はライカ0型である。今回は付けっぱなしのフードとファインダーに加えて、ミニ三脚も持って行った。フィルムはFUJIFILM ISO 400を3本用意した。 目的地は山陰にあるのだが、あえて山陽側の山口に降りて、山口線と山陰本線を使って中国山地を縦断して日本海側に向かうことにした。 山口宇部空港から空港連絡バスで新山口駅に向かい、そこから特急スーパーおきで温泉津へ向かう。ちなみに温泉津と書いて「ゆのつ」と読むのを、この旅行

          ライカ0型と山陰旅行(その1)

          Leitz Anastigmatが映し出す初夏の緑

          6月中旬に群馬県の霧積温泉に行ってきた。旅の相棒はもちろんライカ0型である。JR横川駅で宿の車に乗せてもらい、延々と山の中を進むと、木々の間に赤い屋根が見えてくる。これが霧積温泉唯一の温泉宿 金湯館である。 幸い、梅雨の晴れ間に泊まることになった。霧積温泉といえばこの水車がアイコンである。Leitz Anastigmatの写し出す緑は美しい。 足元に目を遣れば、柔らかな苔の上でヘビイチゴが実を結んでいた。 若旦那曰く、ここは夏場でも30度に達することはなく扇風機だけで夏

          Leitz Anastigmatが映し出す初夏の緑

          BARNACKS ERSTE LEICAを読んでみて

          試作段階の一端を知れる本書 BARNACKS ERSTE LEICA を読み終えました。これは試作段階でのライカを知りたい方にとっては興味深い本であること間違いありません。本書の見どころの一つは、表紙を飾る試作機(本書では"Barnacks Handmuster"と称しています)のオーバーホールの章です。オーバーホールを行った職人さんのインタビューが収録されており、シャッター機構について分解中の写真を添えて図解されています。Barnacks Handmusterのシャッター機

          BARNACKS ERSTE LEICAを読んでみて

          ライカ試作機の本

          BARNACKS ERSTE LEICA先日、BARNACKS ERSTE LEICAが届きました。表紙をライカ試作機が飾っているのを見て一目惚れしてポチってしまいました。せっかくなのでライカ0型と一緒に撮影してみましたが、こうして見ると表紙の試作機は細かい差異はあれど基本構造は既に0型と同じですね。パラパラと見たところ、この試作機についての写真多めの解説書のようです。私の夏休みの「課題図書」はこれで決まりです。 (読んだ感想は下記リンク先の記事に続きます。)

          ライカ試作機の本

          ライカ0型と新潟旅行

          梅雨入り直前に越後湯沢に行ってきた。湯沢高原スキー場のゴンドラから三国山脈方面を眺めて撮影した一枚。眼下には湯沢の町並みが広がる。ライカ0型復刻版付属のLeitz Anastigmatは画面中央にフレアを生じる癖があり、特にこの写真のように晴れた日の遠景では強いフレアを生じやすい。この写真では中央部のフレアがやや強いものの、このレンズにしては軽く済んだ。 タニウツギが見頃を迎えていた。淡い桃色の花と冴えるような黄緑の葉が美しい。ライカ0型復刻版に固定してあるLeitz An

          ライカ0型と新潟旅行

          ライカ0型と会津旅行

          去年、2023年にライカ0型を持って会津に旅行に行ってきたので、その時の写真を数葉掲載します。 これが見たくて会津に来たのだ。二重らせん構造で高さもあり、重厚な雰囲気を纏っていた。なお、写真中央部のフレアはライカ0型復刻版に固定されているLeitz Anastigmatの特性である。晴れた日や明るい曇りの日に撮影すると起こりやすく、レンズフードを装着しても防ぎきれない。この写真もレンズフードを装着した状態で撮影したものである。 古い株を突き破って若木がにゅっと伸びていた。

          ライカ0型と会津旅行

          ライカ0型復刻版でSLを撮る

          ライカ0型が製造されたのが1923年。2023年でちょうど100歳を迎えたのだ。復刻製造時に多少の手直しはされているとはいえ、100年前の機構が今も通用するというのは感慨深い。そんな節目の年にライカ0型復刻版を手に撮影した鉄道写真を数葉を掲載する。撮影日は異なるが、どの写真もオリエンタルのISO 400で撮影したものである。 ライカ0型で近距離撮影クランク部分へ近づいて撮影した一枚。晴れた日は絞りを絞って被写界深度を深くとれるので、こうした近距離での撮影も行いやすい。 快

          ライカ0型復刻版でSLを撮る