フォトニクス生命工学研究開発拠点が向き合うSDGs
フォトニクス生命工学研究開発拠点は、さまざまな生体情報を計測、数値(デジタル)化し、活用することで社会を支えるフォトニクス技術の開発と社会実装を目的に生まれました。大阪大学がホストになり、大阪大学 大学院工学研究科・フォトニクスセンター、産業技術総合研究所 生命工学領域フォトバイオオープンイノベーションラボ(PhotoBIO-OIL)、シスメックス株式会社が中心となって立案しました。拠点ビジョン・研究内容をさらに魅力あるものとし、今後10年における研究開発や社会貢献を実りあるものとすべく準備をすすめています。今回の記事は、自分たちの取り組みの中で向き合うSDGsについてです。
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■私たちが向き合うSDGについて
フォトニクス生命工学研究開発拠点での取り組みは、未来に必要なことを考えて、その上で今、何が実現できるか(バックキャスト)をしっかり考えて、研究開発に落とし込んでいます。2020年以降、社会に必要とされるものが変わってきたはずです。また、発信できるものも変わり、自分たちが届けられるものも増え、さまざまな可能性も出てきたと言えます。自分たちの生活はもちろん、技術やインフラが必要な国と地域へ求められるものを届けることも可能となりました。SDGsへの貢献の仕方にも様々な選択肢が増えてきました。
■SDGsに関しての私たちの想い
自分たちが開発した技術を社会実装するという活動をしている上で、気づいたことがありました。それは、「SDGsには様々な貢献の仕方があるということ」です。「SDGsの17の目標」の達成のため、具体的な169のターゲットが紹介されていますが、これらのターゲット以外でもSDGsの達成に向けて貢献できることがあるのではないでしょうか。示されたターゲットから選択するだけでなく、自分たちが本当に力を発揮できる内容を考えることもできます。多様性(ダイバーシティ)やインクルージョンの視点からも、様々な考えを取り入れていけば、SDGsの当初の期待を超えた成果も生まれることと思います。示されたターゲットの達成に自分たちは力不足だと諦める必要はありません。「もっと、自由にSDGsに貢献しましょう!」というのが、私たちの想いです。
だからこそ、関わってくれる企業や地域団体の方々とも、このような意識を共有し、共通の夢や目標を持って活動できればと思います。
■私のSDGsへの取り組み
フォトニクス生命工学研究開発拠点は、大阪大学の強みを活かしてSDGsに取り組みます。具体的には、大阪大学のイノベーション、研究力と教育力を活かした取り組みです。大阪大学のASEANキャンパスや海外ネットワークを通じて、主に開発途上国において様々な形でのイノーベション教育の提供、企業との共同研究を通した人材育成などの準備を進めています。特に、大阪大学グローバルイニシアティブ機構[※1]との協働により、大阪大学ASEANキャンパス[※2] や海外の学術協定大学・研究所に「フォトニクス生命工学研究教育サテライト」を設置し、現地での活動を支援します。この大阪大学のネットワークを通して、拠点に参画する地域団体や企業がグローバルなSDGsへの貢献することもできます。我々の拠点がSDGsへの積極的な参加のハブとなれると考えています。
[※1] 大阪大学グローバルイニシアティブ機構
[※2] 大阪大学ASEANキャンパス
そして、ASEAN各国にフォトニクス技術を社会実装し、SDGsの「3.すべての人に健康と福祉を」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」「17.パートナーシップで目標を達成しよう」にアプローチしていきます。ASEAN諸国が抱えている人材や技術開発などの課題に対して自分たちのリソースを提供することで、明るい未来をともに描き、実現することが目的です。
フォトニクス生命工学研究開発拠点の日々の活動はもちろん、これから行うSDGs貢献のための取り組みやプロセスも発信していきますので、今後もホームページをぜひチェックしてください。