鉄道博物館
梅雨も明けない7月のある日。鉄道博物館に行った。電車を見に行くのだから、電車で行きたいところだけど、天気は雨。車の方が楽なのだ。
到着したのは、朝10時ごろ。まだ薄暗い。広い駐車場には大型バスが数台停まる。所々に水溜まりがある。細かな雨が降り続いている駐車場には、乗用車はあまり止まっていない。
じめっとしていて、汗ばみ、着ているものが肌ににまとわりついて、からだも気持ちもほんのり重い。
実物大の鉄道たちが車両基地のように並ぶ、博物館の目玉というような場所にはあまり興味を示さない。
運転体験なんかもしたのだが、1番楽しんでいたのは窓から実際の鉄道を見たり、プラレールのコーナーで遊ぶのが1番楽しかったようだ。鉄道博物館じゃなくてもできそうなこと。でも、夢中になって、たくさんの子供達の間を縫うように、自分が手にした車両を青い線路の上で走らせていた。
お土産には新幹線の靴下を買った。
こないだ僕が江ノ島に行った時にお土産で買って行った江ノ電の靴下がお気に入りだったので、靴下買って行ってみる?そう聞いた。
小さな手で選んだのは、新しくなる新幹線『つばさ』の靴下。家に帰るなり、早速履いて、自分自身が新幹線になりきり、保育園の先生に見せるんだ!とウキウキだった。
彼にとっては、どんな1日だっただろうか。もしかしたら、なんでもない1日だったかもしれない。でも、彼にとって小さな宝物が増えたのだと信じている。こんな日を積み重ねていきたい。