静かな男  ミャンマー

通りがかりの軒先で、ぼーっと空の一点を見ていた彼。一体どんなことを考えていたのだろう。声をかけると、懐の大きな男といった感じで、大きくうなづいた。顔は男らしいけれど、話すと柔らかい雰囲気だ。僕が、背後の赤ちゃんの写真を指差すと、俺の息子だ。そこにいる、と向かいの家のフェンス越しに男の子を指差した。写真と比べるとだいぶ大きくなっているようだった。
ただただ、その口調は静かで優しげだった。

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