ブラック企業の見分け方と付き合い方。そしてその先にあるものは。
ブラック企業とは
皆さんの会社はホワイト企業でしょうか?
それともホワイト企業でしょうか?
できることならホワイト企業に就職したいですよね。
そもそもブラック企業とはどのようなものでしょうか。
厚生労働省のHPには次のように言及しています。
厚生労働省の言及は曖昧ではありますが、企業の規模や業種には一切触れておらず働き方や働く環境がブラック企業に影響するようです。
構成労働省が言及しているこの要素を分解してみます。
長時間労働
ノルマ
賃金不払残業
ハラスメント
コンプライアンス
こうやって見るとわかり易いですね。
この要素が常識から著しく逸脱しているとブラック企業と言えるでしょう。
就職の面接時にこの項目を確認すればブラック企業を避けることができる可能性が上がると思います。
しかし、面接では嘘をつくことは可能ですし、お互いの話を正確に理解する事も難しかったりします。
実際働いてみないと真実はわかりません。
さらには、就職時はホワイトでもその後に経営状況が変わりブラックに転じてしまう事もあり得ます。
ハラスメントな上司や同僚が転職してきても不思議ではありません。
つまり、ブラック企業に就職してしまうことは完全に避けることはできないということです。
ブラック企業は悪なのか?
ところでブラック企業はなぜ存続するのでしょうか?
それは、勤務し続ける従業員がいるから営業できるからになります。
では、なぜブラック企業に勤務し続けるのでしょうか。
それはその人にとって転職するより今の会社にいるほうがプラスだと判断しているからだと思います。
転職先が豊富にある人は間違いなく転職したほうが良いと思います。
しかし、状況は人それぞれですから、今すぐ転職が出来る人は多くはないのでしょう。
もっと言うと、ブラックと感じるのは人ぞれぞれ違う可能性があります。
人それぞれストレス耐性が違いますので、程度にはよりますが長時間労働やハラスメントを気にしない人は沢山いると思います。
例えば次の例は人にって捉え方が変わると思います。
年収:380万円
労働時間:300h/月
これはブラック企業と言う人は多いと思います。
しかし、次はどうでしょうか?
年収:800万円
労働時間:300h/月
この条件だと就職しても良いと思う人が増えると思います。
さらに、次はどうでしょうか?
年収:1,000万円
労働時間:300h/月
大台の1千万円プレイヤーです。
ここまで来ると高級車を新車で購入することができます。
いかがでしょうか?
1千万円もらえるなら就職するという人はグッと増えるのではないでしょうか?
つまり、働き改革で定義する時間外労働の上限を超えても報酬金額によっては働きたい、働いても良いという人が確実にいると思います。
働き方改革
一番わかり易い賃金を用いて例を挙げましたが、人によっては賃金以外にも価値を感じるケースもあるはずです。
年収:380万円
労働時間:300h/月
のケースの環境でも、その会社でしか手に入らない技術を習得できるとなるとどうでしょうか。
一生懸命働いて技術の習得に励みたいという人も少なくないと思います。
こうやって考えてみると、ブラック企業かどうかは人それぞれの基準で決まると言ってよいのではないでしょうか。
ブラック企業との付き合い方
ブラック企業と言われたり、またはブラック疑惑の企業にずっと勤務したいのであればそれで良いと思いますが、3年、長くても5年以内に転職したいと考えている人も多いと思います。
先に述べたようにブラック企業を確実に避けることは不可避である前提で話を進めます。
それであるならばプラス/マイナスのトータルで自分にメリットがあるように付き合ったほうが良いでしょう。
そのために、まず自分のストレスボーダーラインを把握する必要があります。
勤務している会社がにブラック要素があっても自分にストレス耐性があれば一定期間は乗り切れる事が可能です。
ボーダーラインを把握する項目は前述した次の項目で良いと思います。
長時間労働
ノルマ
賃金不払残業
ハラスメント
コンプライアンス
もう少し細かく見ていきましょう。
ポイントは企業側に求める事を確認する前に、
自分のストロングポイント/ウィークポイントを改めて確認することが大事です。
[ 長時間労働 ]
残業はどの程度まで対応できるか?
見返り(残業代やノウハウの習得)があれば対応できるのか?
[ ノルマ ]
ノルマという仕組みに馴染みがあるか?
ノルマをクリアする能力に自信はあるのか?
[ 賃金不払残業 ]
みなし残業代込の給料体系なら大丈夫なのか?
年棒制なら対応可能か?
[ ハラスメント ]
ハラスメントを受けた場合自分で解決する自信はあるか?
ハラスメント対策組織があれば満足できるか?
[ コンプライアンス ]
自分にコンプライアンスの知識はどの程度あるのか?
会社側に提案することは可能か?
これはあくまで例です。
自分のストロングポイント/ウィークポイントはそのままストレスのボーダーラインになります。
このストレスボーダーラインを把握しておくことで社会人生活を効率良く過ごすことが出来ます。
日本の教育は全教科で高得点を取ることが優秀であると評価する傾向が強いです。
しかし、社会人に求められる能力は学校の教科数より多く、まんべんなく能力が高い人はほとんどいません。
よって、能力やストレスには人それぞれ得意・不得意は思っている以上に個人差があります。
これから就職の面接(新卒や転職)がある人は自分のストレス耐性が低いところのブラック要素を面接時にしっかり確認したほうがよいですし、すでにブラック企業に務めている人は今一度ストレスボーダーラインを確認し、「我慢を超えている、トータルでマイナスと感じる」のであるならばすぐ転職することをオススメします。
ブラック企業の辞め時
繰り返しになりますが、企業をブラックと見るかホワイトと見るかは個人で異なるため自分で決めて付き合うべきです。
自分が勤務している会社がブラックでも、メリットがあれば勤務し続けば良いと書いてきましたが、おそらくそれも数年でしょう。長くても5年あたりですかね。
「もう勉強は十分できた」
「貯金が目標額に達した」
「結婚して次のステージに進みたい」
などなど、人間は成長しますし、それに伴い時間の経過と共に価値観も変わってきます。
したがって、「○○年後までに□□を達成する!」などと目標を決めて会社と付き合うのはいかがでしょうか。
ブラック企業であれば尚更期間は決めたほうが良いです。
何度も繰り返しますが、ストレスで我慢できない、トータルでマイナスに感じるなどがあればすぐ会社は辞めたほうが良いです。
ブラック企業と付き合うのは、あくまでトータルでプラスの場合の話です。
日本人は雇用の流動性が著しく低く、それが給料が上がらない要因の1つになっています。
給料を上げるには、欧米のようにジョブホッピングをして自分で勝ち取る必要があります。
転職について良いイメージがない日本人も多いと思いますが、それは大きな間違いであり、昭和の文化を現代まで引きずった明らかな時代錯誤です。
経営者視点でも同様です。
従業員にはずっと末永く勤務し続けてほしいと思っている経営者は少数です。
50代の高給取りはお荷物であり、仕事をしないベテランが日本経済の足を引っ張っているガンです。
経営効率を考えれば働き盛りの30代、40代に10年くらい働いてくれれば十分です。
50代になる前に辞めて欲しい、残念ながらそれが経営者のホンネです。
大きな会社に役職定年という概念があるのもその証拠です。
従業員側も会社は人が入れ替わることは明らかにわかっていることですし、
異動も転職も目の前から人が居なくるのは同じです。
というホンネの背景があるため「周りに気を使って転職を躊躇」している人は気にせず転職すべきです。
「自分が辞めると周りに迷惑かけるからぁ」というのは自分が転職しない言い訳にしているだけです。
大勢が周りに気を使うことで同調圧力に変わり足を引っ張り合う生きにくい社会になります。
もう少し利己的になり自分ができるポジティブな1歩を踏み出すことで経済を活性化させたほうが気持ちよくないでしょうか?
人生を振り返った時、
「人に気を使っていないで自分がやりたいことをやっていればよかったなぁ」
と、思ってしまったら悲しくないでしょうか?
人に気を使うばかりの人生なんて悲しすぎます。
話がそれたので戻します。
まとめとして伝えたいのは、ブラック企業について話を展開しましたが、本質はブラックかどうかではなく
自分を理解し計画を立てれば効率的にキャリアップできる
ということになります。
人に気を使うより、もう少し利己的になることで人生楽しくなりますよ。
それでは。