ピクチャースタイルエディターで、モノクロ制作-4
ハイコントラストでモノクロ硬調印画紙のオマージュ
高齢と言われることに慣れそうでまだまだと抗う年齢ですので、最初に写真と出会った頃はモノクロフィルムを自分で現像し、プリントしていました。
モノクロのフィルムは現在のデジタルカメラからは創造出来ないくらいダイナミックレンジが広く、1枚のフィルムから様々なテクニックで、多彩な階調表現をしていました。使用する印画紙には号数というコントラストを表す指標があって、数字が大きいほどコントラストの高い仕上がりになります。最近Web上で目にしたハイコントラストのモノクロ写真が、昔の硬調(コントラストの高い)印画紙に焼き付けた印象を彷彿とさせていて、ときめいてしまいました。
今回はRAW現像時にコントラストを上げたのとはひと味違う、硬調印画紙を使った階調表現を目指してみます。
まず、AdobeCameraRAWとDPPで作り出すハイコントラストモノクロを比べてみます。
アプリや現像の設定でその差が小さくないことがお分かり頂けたと思います。各アプリの最大調整幅ですので確かにコントラストは高くなっていますが、硬調印画紙の表現とは雰囲気が違っているのです。なぜか私は強い日差しを感じません。
比較して頂ければお分かり頂けると思いますが、オリジナルピクチャースタイルのほうが、日差しの強さをより感じられると思います。
単純に白飛びや黒潰れが増えただけではない事を以下に示します。
意外にも「ハイコンBW」のほうが黒潰れも白飛びも少ないのです。この原因は階調の作り方によるものです。
これまでのモノクロ用ピクチャースタイルと同じように、基本と六軸色だけを編集しています。
この「ハイコンBW」では青空を白飛びさせないような配慮をしています。明るい青空の写真をハイコンのモノクロにした途端、空が真っ白では興ざめですね。
元々コントラストの高くない画像では、現像時にレベル補正を使ってそれらしく仕上げることが可能です。
レベル補正で調整を加える事で、明るさやコントラストで調整するより、強烈な明暗を再現できます。
何時ものようにピクチャースタイルファイルを添付していますので、是非使ってみてください
以下に数点の作例を紹介します。