画素数マシマシで下剋上なるか!超広角で検証
FUJI X-E4(2600万画素) XF8mmF3.5 R WR で
EOS R5 (4500万画素) EF11-24mm F4L USMを下剋上
比較する両機は私が通常使用しているカメラです
X-E4のセットは超広角撮影のミニマムともいえる重量と価格ですが、テザー撮影の仕組みが不出来な点と単焦点なので、撮影の利便性は少し劣ります。レンズ異存の高い画像性能もFUJIの発色も気に入っていて、ロケ撮影における機材全体の軽量化で機動力アップが期待できます。
レンズ重量は約240g(EF11-24mmの1/5弱)
ボディーと合わせても約600g(R5+EF11-24mmの1/3以下)
EOS R5セットは画質と使い勝手には概ね満足していますが、重く大きく扱いにくいことは否めません。可能ならRF10-20mm F4 L IS STMへの買い替えが望ましいと思います。新品で34万円、中古でも30万円でEF11-24mmを下取りしても10万円には届かないようです。EFに比べ小型軽量になっている点は魅力ですが、適切な投資なのだろうか決断が出来ません。
レンズ重量はRFマウントへのアダプター込みで約1300g
ボディーと合わせて約2070g(RF10-20mmの場合には、約1300g)
そこで、X-E4+XF8mmで撮影したデータをTopaz Photo AIで1.4倍にアップスケールしシャープネスを調整したら、EOS R5+EF11-24mmに対抗出来るのか検証しました。
※ダウンロードデータはnote+掲載上200%に拡大しています
EOS R5+EF11-24mmで撮影
(画角をそろえるため12mmで撮影)
極細部の拡大なので現像したままでも問題ないレベルですが、Topaz Photo AIでシャープネスを追加すると、一段情報量が増えた印象です。この画像にどの程度X-E4+XF8mmが肉薄できるか楽しみです。
X-E4+XF8mmで撮影
このレンズ性能が見事なので、アップスケールしないでシャープネスの補強をおこなうだけでも、繊細で緻密な表現になると思います。さらにアップスケールさせることで約5000万画素とした画像に不満は感じられませんが、よくよく見ると壁を這う蔦の描写、煙突の表面にある凹凸など、Topaz Photo AIが創作したと思える箇所が見えます。
これを問題として一概に否定することは賛成できません。レンズ性能に支えられて5000万画素機に匹敵とはいわないまでも、肉薄できているといえるでしょう。
細部の創作は、「AI mode」の選択でかなり変化します。少し前のPCではプレビューの更新に時間を要し、繰り返し微調整はおっくうですが、妥協点は見いだせそうです。
今回の検証でタイトルにある「下剋上」は出来たかといえば、「実用上ライバルにはなり得る」といった印象でした。
ロケ先で高画素機を持ってくれば良かったと後悔が少し減りそうです。
被写体細部の正確再現を求められる場合には、明らかに高画素機が必要ですが、今回のように超広角撮影では歪曲収差ではない被写体の変形も避けられず、撮影する被写体や、画像の目的を考えるとき、十分に有用と判断できました。