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アナウンサーの伝統芸

昨年春にこんな番組がNHKで放送された。

なかなか興味深い内容で、自身も録画して何回も視聴した。

最後の方でこんな話題になった。

今後の夢を問われた安住アナは、「いいんですか?その話をして」と恐縮しながらも、「ずっと僕は、アナウンサーは全寮制にすべきだということを言っているんですが、長年提案しているんですが、全員反対で却下されています」とぶっちゃけ、驚かせた。

 安住アナは「テレビ70年なので、テレビもラジオも伝統芸能に足を突っ込んでいるんです」と、自身の見解を示した。その上で、「伝統芸能って相当、近くで先輩の技を盗まないといけないから、“学校を卒業して、じゃあ研修します”じゃ間に合わないから、中学校2年くらいから寮に入ってもらって、相撲部屋のようにしっかり育てて、しっかり伝統芸能を学んでもらって。」と、学校教育から離れて訓練を積む必要性を訴えた。アナウンサーの技術も伝統芸能化していくことを頭に思い描くかのように、「これは“伊藤流のワンカメ中継ショーだよ”とか、“時間がない中でスタジオをまとめる。これは大下流です”とか」と笑わせた。

https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/05/04/kiji/20230504s00041000361000c.html
「安住紳一郎アナ テレビの未来へ独特すぎる提言「長年提案しているんですが、全員反対で却下され」

「伝統芸能」先輩から後輩に受け継がれる、鰻屋さんの「タレ」みたいなものなのかと。

伝統芸として記事は作っていないが、以前こんなことを載せた。

(安住紳一郎)久米さんの影響があるのは、久米さんはちょっとやっぱりね、質問に対してまっすぐ答えない。ちょっと斜めに入った切り口でザッと進んでいって、それでちょっと最後に意地悪な質問を投げ返すというやり方はTBSのアナウンサーは比較的、久米さんの影響を受けてると思います。

(福島暢啓)はー、そうですか! あれ、久米さんなんですね。TBSのアナウンサーの皆さんがロケなんかの進め方とか、インタビューの仕方なんかを見ていると、なんていうかちょっとね。

(安住紳一郎)そう。ちょっとね、意地悪にまとめないと落ち着かないっていう(笑)。

(福島暢啓)みんな体を斜めにして喋るじゃないですか。正対したりとか、あまりしないから。あれはなんだろうな?って思ったんだけど、久米さんがその元祖なんですね。
(安住紳一郎)そうね。久米さんの影響が大きいと思いますね。

https://miyearnzzlabo.com/archives/54391

「みんな体を斜めにして喋るじゃないですか。正対したりとか、あまりしないから。あれはなんだろうな?って思ったんだけど、久米さんがその元祖なんですね」

久米宏さんから代々受け継がれている「芸」なのかどうかはわからないが。その芸を学ぶのは無理なので、現在TBSに勤務しているアナウンサーの方々はしっかり学ぶ機会がかなりあるのではないか?と。

この提案に賛同したアナウンサーがお一人。それは

水卜麻美さん

であった。水卜麻美さんと安住紳一郎さんはお考えが同じ方向なのかと、関心、いや感心したものであった。「人気アナウンサー」の一言でまとめられるお二方であるが(視聴率を確実に獲れるアナウンサーは他局ではそんなに数多く存在しないと思うので確かにそうではある)、そんな多忙なお二方はしっかりとした考えをお持ちなのかと改めて感慨深いものであった。

さてここで本題。好きなアナウンサーは?で良く名前があがるお二人である。

単純に番組(「ZIP」と「The Time,」)を観ているから!みたいな「誰でも言えそうな理由」で「好きなアナウンサー」と言うのでなく、このアナウンサーのこの仕事ぶり(具体的な話)を見たので、目標にしています!と述べる方が「具体性」に富むのではないか?

そんなことを考えながら月曜日のこんなシーンを観ながら

「他局ではやっていない系列局をしっかりと回る」安住紳一郎さんは流石だなと改めて考えた月曜日の朝であった。

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