紫金山・アトラス彗星
紫金山・アトラス彗星が撮れたので掲載する。10月中は見えるようなので、しばらく追跡したい。
残照が残る時間帯で露出時間を長くすると空に埋れてしまう。ポータブル赤道儀に載せたが、普通の三脚でも問題ないだろう。明るさは2等級程度ということで、肉眼でも見えた。双眼鏡で観望しつつ撮影。
レンズを300mmに換えてアップでの撮影。コンポジット処理をしていないので、ややノイズが目立つ。真っ直ぐのタイプⅠの尾と曲がったタイプⅡの尾の区別が辛うじてつくように見える。タイプⅠはプラズマ化した荷電粒子で太陽風を受けて太陽と反対側に伸びる。主成分はCO+とH2O+だということだ。タイプⅡはダストだそうである。
彗星は汚れた雪の塊だと言われる事があるが、事実、成分の8割は水で次に多いのは二酸化炭素だから、ドライアイスの混ざった雪玉なのである。太陽から離れている時は尾は出ない。太陽に近づくと熱で溶けて尾が出る。
空が暗くなるのを待つ間に撮った一番星、金星。
ついでに昼に撮った太陽。大きな黒点が出ている。太陽活動が活発でフレアが多く、北海道では低緯度オーロラが観測されているそうだ。この太陽風に吹かれて彗星の尾が伸びていると思うと興味深い。