「冬の暁」
落葉が音を吸い取ってるんじゃないかと思わせる静寂
冷気が濁りを取り除いたのであろう澄んだ空気
吐く息の白は淡く
世界は光も色彩も香りさえも淡い
何処かに迷い込んでしまったんじゃないかという錯覚にとらわれる
自分の存在さえ
淡く儚く感じてしまう冬の暁
落葉を踏み締めて歩くと
この世界の音が漏れ出す
どんどん
どんどん
溢れ出す
この世界に自分が存在する事に気づく
世界も
自分も
止まっていない事に気づいて
何故か少し悲しくなったよ
by 藍月真人
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