豊橋高校アメリカンフットボール部
初めて会った彼らの目は輝いてた。
REDSからコーチが来た!
みんなそう思った。
豊橋高校の練習場は志山大学のフットボールグラウンドを使用していた。
要するにREDSが練習している場所と同じ。REDSが練習していない時間にグラウンドを使用していたり、REDSが使わないスペースを使ったりしていた。
だから高校生達は日本一を目指すチームを1番間近で憧れの眼差しでみていた。
練習グラウンドと一緒やったから僕は大学も附属高校も両方教えることができた。
大学の講堂を使って挨拶をした僕は彼らと初めてグラウンドに出た。
最初は彼らが今までやっていた練習を見てみることにした。
グラウンドで練習を始めると勝てない理由がわかった。
ヘルメットやショルダーは散乱し、キャプテンの集合は歩く。
水は飲んだら投げる。
関係のない話が聞こえる。
誰が休んでいるかよくわからない。
まぁその他色々あったけど、彼らがフットボール好きな事はわかった。
僕は、次の日から元々の練習メニューを全て変更し、基礎中心の反復練習にした。
ヘルメット、ショルダーは綺麗に並べさせて、練習中に関係のない話は禁止、集合する時は走って集合、離れる時も走る、挨拶や敬語、休む時は連絡をする。
数えきれないけど、フットボール以外の事から徹底させた。
でも彼らは嫌な顔一つせずに新しいことにチャレンジしてくれた。
彼らは今までやらなかったのちゃうねん。
知らなかってん。
彼らに毎日教えるコーチなんかおらんかった。
怒ってくれるコーチ、褒めてくれるコーチなんていなかった。
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