開催報告!ゼロからはじめる産業保健師の活動の一歩 第3回(最終回)
2024年11月19日、新人産業保健師(看護師)向けの講座である第3回が一社)産業保健協議会主催で開催されました。
このプログラムは、健康診断をテーマに、現場の実務に役立つスキルを体系的に学ぶことを目的に、新人産業保健師を対象にした全3回の講座です。
今回はその最終回として、「健康診断の保健計画(事業計画)」に焦点を当てた講義と実践的な演習が行われました。
プログラムのねらい
最終回のテーマは、組織的な健康管理を実現するための「保健計画(事業計画)」の策定です。
保健計画は単なる実行スケジュールではなく、組織全体の目標と連動し、健康管理活動をPDCAサイクルで実践するための土台となります。
今回のプログラムでは、以下の3つの学習目標を掲げました:
講師は、産業保健活動に精通した労働衛生コンサルタント事務所PHN代表の高清水幸美氏。多くの実務経験を持つ高清水氏から、具体例に加え、過去の失敗例も豊富に交えながら、産業保健師としての実践力を磨くための知見を共有いただきました。
講義の詳細
1.保健計画の役割と意義
保健計画の意義について、次の3点が特に強調されました:
2. 保健計画の種類と方法論
講義では、計画策定における2つのアプローチが解説されました:
3. 保健計画策定プロセス
情報収集、目標設定、計画作成、評価という流れが体系的に説明され、特にPDCAサイクルを用いた継続的な改善の重要性が示されました。
演習:保健計画(健康診断)の作成
参加者は、以下の手順で保健計画を実際に作成しました:
演習中は、ファシリテーターが積極的にサポートし、参加者同士のディスカッションも活発に行われました。
参加者の反応と成果
演習後の意見交換では、以下のような気づきや成果が共有されました。
実務への自信
「計画作成の具体的な流れを学べたことで、現場での業務に活かせる手応えを感じた。」
視野の拡大
「全3回の講義と他の参加者との意見交換を通じて、自分の見落としていた課題に気づくことができた。逆にやることが増えた・・・がまだまだできることはある!と気付けた」
目標の共有化
「計画を作成することで、組織内での目標の共有がより具体的にイメージできた。書き出す・見える化って大事」
焦らないで無理のない保健計画が最適、という言葉が刺さりました・・・!
今後への期待
全3回のプログラムを通じて、新人保健師たちは産業保健の基礎知識だけでなく、現場で活用できる実践的な観点やスキルへの気付きを習得しました。今回の経験を基に、各事業所で保健師としての役割を果たし、より良い職場の健康づくり実現に寄与していくことが期待されます。
今後もこのようなプログラムを通じて、新人保健師の成長をサポートするとともに、産業保健の発展に貢献してまいります。
懇親会での交流
最終回の打ち上げも兼ねて、軽食・お酒を交えて懇親会を開催しました。
ざっくばらんな歓談に加え、ケースの相談や困りごとにおける保健師のかかわり方・立ち位置の取り方、など細かいエッセンスの共有を参加者や講師とやり取りし、ここでも気付きが多い時間となりました。
お忙しい中、ご参加してくださった皆様、ありがとうございました!
次年度以降も定期的に開催してまいります。
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