ループ音源でドラムス
今回はドラムの打ち込みができないレベルの人を想定しています。DAW は Studio One Professional 6.6 です。
石の上に15年
私の場合、drums の打ち込みは主に Studio One Professional にバンドルされている IMPACT XT を使っています。たまに KOMPLETE 14 に入っているドラムス系の音源や Battery を使うこともあります。
しかし、drums の打ち込みをするには、何を叩けばどんな音が出るのか、そもそもどうやってリズムを決めるのか、どのタイミングで何を叩けばいいのか、いろいろ分かっていないと出来ないと思われます。
私はドラムスは全く叩けないのですが、何をどう叩いたらどんな音が出るということは、数多くの曲を聴くことで何となく理解しています。それを頭の中で真似して、何となく打ち込むのです。
このスキルは、ポップスやロックやヘビメタのようにドラムが入っている曲を聴いていたら、多分15年程度続けることで身に付くと思います。どんなことでも10年続けたら勝負できるレベルになるといわれていますが、脳内ドラマーの場合、実際にドラムを叩いていないので、10年だとちょっと厳しいような気がするわけです。
センスがよければ短期間でなんとなく打ち込めるようになる可能性はあるでしょう。音楽理論的な教育を受けたら短期間で身に付くことは確実です。15年というのは誰にも教わらず、だらだらと聴き続けた人の話です。
ループ音源を使う
ドラムの打ち込みの知識がゼロで何も分からない場合は、お手軽な方法があります。
つまり、ループ音源です。Studio One Professional には、プロのドラマーが実際に演奏して録音したデータがバンドルされているので、それを切り張りして使うのです。
ループ音源を使うには、F5 を押して Browser を起動して、Loops のタブを選択します。
fig.1 のように、Loops を選択するとジャンルごとに分類されたフォルダが表示されるので、作りたい曲に会ったジャンルの Drums の音源の中から、loop となっているフォルダを探します。今回は Pop から選んでみました。
一覧表示のアイコンをダブルクリックするか、fig.2 の左下にある三角の再生ボタンを押せば、実際に音を聴いて確認することができます。
今回は「085_Lights_Drums_Mix A.audioloop」を選択しました。これをドラッグしてトラックの空きのところでドロップします。
fig.4 のように audio track が自動的に作成されて、loop 音源が入った状態になります。
今回選んだ音源は4小節なので、これを複製してもっと長いフレーズに使いたいと思います。コピーの前に、編集画面の横幅を縮めておきます。ショートカットキーもありますが、画面の小節番号が表示されている目盛りの上 (fig.5) でマウスホイールを動かすのが簡単です。
赤丸は画面の中央あたりになっていますが、目盛りが表示されているエリアならどこの上でもokです。
これで D のキーを押せば、選択されているイベントが押した数だけ複製されます。
これでドラムスのパートはできたので、他の楽器のトラックを用意して打ち込んでいけば曲ができます。
もっと細かく調整したければ、部分的に切ったり貼ったりすることも可能ですが、あまりやったことがないので、今回はそのあたりは省略します。
余談
個人的にループの drums を使わない理由
個人的には、今は使っていません。Studio One を使い始めた頃は、IMPACT に慣れていなかったので、まずループ音源でドラムスのパートを入れておいて、後で打ち込みに差し替えていました。
積極的に使う手もあるかと思うのですが、私の場合、自分で思った通りに叩きたいという思いが先にあるので、プロのドラマーが叩いたループ音源では本末転倒なのです。要するに自分で叩きたい、というのが理由です。
DAW を使うことで、自分が演奏できない楽器でも、思った通りに演奏したのと同じ音を出せる、というのが魅力の一つなのです。