『Dr.STONE』感想

千空ちゃんのヘアスタイルに抵抗を感じる方(私)、もったいないです。その地道な歩みは自己啓発にも良いでしょう。

 石化:大衆化
 石化光線:娯楽
 石化が解けた人間:超人
 科学:確かな情感、あるいは建設的な仕事

とすれば、こうしちゃおれん。自分のロードマップを埋めなくては。という気持ちになることでしょう。実際、私は現実逃避のための娯楽没入生活に一区切りつけられたように思います。私のイチオシは単行本13巻の『一秒と一粒』です。「どんどん、どんどん出てくるんだよ。」思わず目頭が熱くなります。

多くの異世界ものでは薄っぺらい経済・社会知識をこれ見よがしになぞってそれだけで何の苦労もなく万事うまくいってしまう。胸糞悪いったらない。そりゃ実際に採用されてきたシステムなんだから、当面はうまく行くでしょう。でも、その先の暴走で手痛いしっぺ返しをくらうことも私達は知っている。せっかく物語という自由な場でゼロから始められるのに色々検討しようとしない。作者自体が大衆化していて思考停止しているのか。脱線にはなりますが、その点、『キノの旅』は良いです。様々なパターンが検討されます。良くないところがあるとすれば、結局何かしらうまくいかないね。という絶望感。最後はバキュン。あともう一つ、ライトといえど活字であって、娯楽に現実逃避する状態の人(私)には少しだけハードルが高いことです。話を戻すと、『Dr.STONE』では、トライ・アンド・エラーの場面が省略されない。むしろ、それこそが科学の歩みだということが強調されているため、美味い汁しか吸わない多くの異世界ものと違って胸糞悪さがないです。


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