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2001年の特撮は名作揃い! ガオレンジャー、仮面ライダーアギト、ウルトラマンコスモス


はじめに

 2001年、この年に放送されたヒーロー番組は、百獣戦隊ガオレンジャー 、仮面ライダーアギト、ウルトラマンコスモスでした。この年は、戦隊、仮面ライダー、ウルトラマンの3大ヒーロー全てが人気だった年で、イケメンヒーローブームの全盛期といえる年でした。
 私が見てきた中でも特に面白かった年なので、今回、ガオレンジャー 、アギト、コスモスの魅力に迫りたいと思います。


2001年特撮ヒーロー作品の凄さ

 この年の3作品は、新時代のヒーローとして、幅広い人々に愛された年でした。
 ガオレンジャーは、朝7時という時間では異例の高視聴率をマーク、最高視聴率は11.5%でした。玩具も人気を集めました。
 アギトは平成ライダーで唯一平均視聴率が2ケタの11.7%、ゴールデンタイムでもスペシャル番組が放送されました。
 前作のクウガが平均視聴率が9.7%、次作の龍騎が平均視聴率が9.5%ということを考えると、いかにアギトが凄いかが分かります。
 コスモスは1年以上放送され、映画が3作品も作られました。怪獣をむやみに倒さない優しいヒーロー像が人気を集めました。
 このように、戦隊、仮面ライダー、ウルトラマンのどれかに人気が偏ることなく、それぞれの作品が、盛り上がった異例の年でした。
 戦隊と仮面ライダーの映画が毎年作られるようになったのもこの年からでした。テレビでもイケメンヒーローとしてピックアップされることが多く、特撮に対する世間一般からの関心が高まっていました。
 このように全作品人気があり、映画も見ることができて、本当に楽しい1年でした。


ガオレンジャー、アギト、コスモスの共通点

 共通点の1つ目は、魂(スピリット)が主題歌の歌詞や題名、キャッチコピーに入ってることです。なんだか3作品とも魂を目覚めさせてくれる、心を熱くしてくれるような素晴らしい作品でした。

 他の共通点は、コメディシーンが結構多くて面白かったという点です。登場人物同士の何気ないやり取りが面白かったです。
 前年に放送されたタイムレンジャーとクウガは、子ども的にはシリアスすぎて、怖く感じるシーンも少なくなかったので、2001年の作品の方が、明るいシーンが多くて見やすかった気がします。タイムレンジャーとクウガは芸術として美しく、素晴らしい作品だとは思いますが、ガオレンジャーとアギトの方が、肩の力を抜いて楽しむことができたような気がします。

 他の共通点としては、敵が完全に悪という感じではないことでしょうか。
 ガオレンジャーは基本的には勧善懲悪でしたが、ヤバイバとツエツエコンビのやり取りは面白くて憎めなかったし、善の心を持つ炭火焼きオルグの回も良かったです。
 アギトは敵ボスの闇の力(アギトの世界における神様)が、人間がアギトの力を持って進化し、自分の手に負えなくなるのが嫌なのであって、普通の人間のことは愛しているというのが良い味を出していました。
 コスモスは怪人をできるだけ倒すのではなく、保護するという、今思えば斬新な作風でした。怪獣=悪と描いていないこの作品を、子どもの頃に見ることができたのは幸運だと思います。ラスボスをも説得しようとするのですから…。本当の優しさとは何かを教わることができました。

 そして最後にこの共通点は外せません。それは、ヒーローとしての神秘性です。ガオレンジャーは世界観やパワーアニマルがどこか神秘的、アギトとコスモスも雰囲気やデザインが神々しくて、戦闘スタイルもスマートでかっこいいです。

音楽は名曲揃い

 3作品ともに、音楽面で優れており、
 ガオレンジャーのエンディング「ヒーリン'ユー」やコスモスのエンディング「君にできる何か」「心の絆」は癒されます。
 アギトの主題歌「仮面ライダーAGITO」や挿入歌「BELIEVE YOURSELF」は心が熱くなれる曲で良かったです。
 あとは、アギトのリアルタイム放送時に流れていた提供BGMは、神秘的で哀愁漂う感じがすごく自分の心に刺さりました。



ガオレンジャー、アギト、コスモス、人気の要因 

 まず、3作品とも主人公が爽やかで、親しみやすいキャラをしていたのが大きかったのでしょう。 
 ガオレッド役の金子昇さん、アギト役の賀集利樹さん、コスモス役の杉浦太陽さん主役全員が爽やかで親しみやすい雰囲気でした。また、爽やかさだけでなく、変身して戦う時は頼れるヒーローになるところも良かったと思います。あとは、ガオシルバー役の玉山鉄二さんがめちゃくちゃかっこよかったり、仮面ライダーG3役の要潤さんも愛され要素全開で魅力的でした。他にも魅力的なキャラが多かったと思います。
 当時、子どもだけでなく、お母様方からの人気があったのも理解できます。
 あとは、3作品ともシリアスと笑いのバランスがよく、毎回安定して面白い作品でした。そして、人間関係がドロドロするような描写も他の年の作品に比べて少ないので、安心して楽しむことができると思います。

子どもの教育にも良さそうな作風

 また、当時子どもだった自分は、この3作品から大切なことをたくさん教わりました。
 ガオレンジャーからは動物や自然を大切にする心や諦めない心を学び、
 アギトからは自分を信じる心、自分が自分らしくあることの大切さや普段の何気ない日常を楽しんで、一生懸命生きることを学びました。
 コスモスからは、自分と分かり合えない相手でも否定して、攻撃せず、まずは理解しようとすることの大切さや慈愛の精神、夢を追いかけることの大切さなど学びました。

 例えば、アギトの翔一くんは、料理や食事、掃除や野菜作りなどを楽しそうするシーンが多く、日常シーンが面白いのが良いです。子ども的にも翔一くんの言動には説教臭さがないので、受け入れやすいかと思います。
 ガオレッドやコスモスのムサシは、生き物を大切にする優しいシーンが多いので、子どもの感性を豊かにする良い材料になりそうです。
 この年の作品は、ヒーロー作品として、あまりひねくれた感じがなく、純粋な何かを感じることができるところが最高です。
 あとは、3作品とも最終回が爽やかで、後味が良いというのも安心ポイントだと思います。

まとめ

 なぜ今回、2001年の作品をピックアップしたかというと、私なりに今の世の中やネットの風潮に複雑な思いがあるからです。
 特にネットでは、尖った作品やネットでネタにしやすい作品、一部の大人や特定の層を狙った作品が、評価されたり、持ち上げられやすいです。それが、良いか悪いかは分かりません。
 しかし、少なくとも自分は、ガオレンジャー、アギト、コスモスのような良い意味でクセがなく、子どもでも大人でも楽しめるような作品を高く評価したいのです。
 この3作をまだ見たことがないという人がいれば、面白いので、是非一度見てほしいです。2000年代初期の雰囲気も味わうことができるのでおすすめです。
 


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