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東大医学部卒COO・資金調達と医師国家試験の両立

こんにちは、株式会社フィルダクトです。

今回は、資金調達と医師国家試験の両立という気が狂いそうな状況をやり抜いた取締役COOに当時の様子を振り返ってもらいました。スタートアップと学業・資格取得の両立に悩む人の役に立てますと幸いです。
そして、PHILDUCTに少しでも興味を持っていただけたらと思います。 
(※ ざっと箇条書きです)

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Philduct COO春名の紹介

  • 春名 航佑、28歳。兵庫県生まれ。

  • 小学校は神戸大学附属明石、中高は甲陽学院に通う。

  • その後、東京大学理科Ⅲ類に入学。

  • 4年時に医療VR系の研究室に所属し5年進学時に休学。

  • 休学中に株式会社フィルダクト含む複数の医療系スタートアップにジョイン。インターン→社員→COOを経て、現在は取締役COO。

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医師国家試験受験を決めたときのこと

  • 医師国家試験の受験は、休学するときから決めていた。せっかく6年間(+ 2年間の休学も含めると8年間)大学に通ったので、取ることには自分自身違和感はなかった。周りからもとったほうがいいと言われた。

資金調達とどう両立したか(COO業務をしながらの勉強法、勉強しながらの仕事の進め方)

  • 勉強自体は9月ごろから着手し、2月に向けて徐々に勉強時間を増やしていった。

  • 理解ある株主様、代表の金子、他メンバーのおかげで、最終月は稼働を1/4ぐらいにさせてもらっていた。

  • 多くの仕事は幸いなことに優秀なメンバー(特に生澤さんにはとても感謝しています)がいてくれたおかげで、持っていたほとんどの業務をお願いすることができた。

  • この時にガッと権限を責任を移管したことで、その時仕事をもらってくれたメンバーが今非常に高い事業理解とエグゼキューション力を発揮してくれているので、可能性を信じて思い切って仕事を渡すことはとても重要だなと後になって思う。

  • 業務時間はほとんど資金調達活動に当てていた。

  • またまた幸いなことに、優秀なメンバーに支えてもらえたので、資料の準備・作成にはほとんど携わらず主体的に動いてもらうことで自分はほとんどチェックするだけで良かった。

  • 今回のタイミングから、調達状況を管理するためにSFAを導入したのは効率化の観点で大きかった。資料のバージョン管理や、VCへの資料共有が格段に効率化できた。

  • SFAの構築も優秀なインターンメンバーが中心となって行ってくれた。

大変だったこと

  • まずは精神面との向き合い方。気を抜くと「受かるかも」「落ちるかも」を行ったりきたりしている自分がいるので、無駄な妄想をしないように精神を統一する必要があった。

  • 学問としての面白さに気づく中で「突き詰めて知りたくなる」感情をいかに抑えるか。本質的な勉強ではないが、目標を「受かること」に据えて、受かるために必要のないものはなるべく切り捨てた。

  • 頭の切り替え。勉強している時は仕事のことが気になるし、仕事をしているときは勉強のことが気になる。

  • ボードメンバーとのアライン。時間がない中でも、間違った経営判断をしないためにいつも以上にスムーズなコミュニケーションが求められた。この辺は金子に相当気を使ってもらったと思う。

  • 投資家からのプレッシャー。これはおそらく自分が勝手に感じていただけだが、DDという重要な局面で国家試験を両立することが、そもそも自分の能力を試されているように感じ、失敗すると調達も失敗してしまうような感覚があった。

  • DDの最終局面がちょうど国家試験の1週間前に被ったこと。スーツをきてVCのオフィスに行って条件交渉をし、終わったらすぐ家に戻って勉強する、というようなハードモードな生活だった。

  • また今回のVCが海外系VCだったので交渉が英語だったことも事前準備の大変さだったりで影響があった。

医学部にいながらスタートアップのキャリアを選んだ理由

  • 逆に、医師だからとか、何々だからというラベルにこだわる必要はないと思っている。

  • 自分にとってやりたいことをやるだけ。自分にとってはここがそうだった。

達成したときのこと

  • 試験が2月の上旬にあり、調達の意思決定をもらったのが、2月末。その後、条件交渉があって実際に着金となったのは3月ごろだった。

  • 試験の合格発表が3月中旬にあり、今回ラウンドのリードVCとのMTGの場で伝え、みなさんに一緒に喜んでもらえたことが印象的だった。

GHOVCの皆さんとCOO
  • どれほどの影響があるかは未知だが、1つハードシングスを乗り越えたことを証明できたことで、今後の事業展開にもポジティブな影響を与えられると思ってもらえるのではないかと感じた瞬間だった。

  • もう一つの感情としては、事業に全振りできることへの喜び。チームで大きなビジョンに向かっていくことはすごくワクワクするし、自分にとって最高にやりがいのあることだと思っている。

医師兼COOとしてのキャリア

  • 医療とビジネス両方がわかる人間はまだまだ貴重。

  • 時にビジネスは、医療を蔑ろにしてしまうことがあると思っている。またその逆も然り。

  • 全てのことに言えることだが、「バランス」がとても重要だと思っている。医療・ビジネスの両方がわかる(わかると断定するのは非常に恥ずかしいほどまだどちらも不勉強だと思っているが、わかりやすさを優先してそう書きます)人間だからこそ見出せるバランスを作っていきたい。

  • 健全な医療サービスが普及していくことに貢献したいと思っている。

以上
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最後に
PHILDUCTは3Dプリンターを活用した歯科矯正サービスと歯科医院向けDXクラウドシステムを提供しながら人々のQOL向上へと繋がるオーラルヘルスソリューションを生み出す会社です。  
東京大学等出身の医療系メンバーが多数在籍し、事業開発・経営企画等における難易度の高い課題に大きな裁量権で取り組んでおります。未経験からでも短期間で飛躍的に成長しています。
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春名X: https://twitter.com/kosuke_haruna?s=21&t=lR8go6e6yIxZf-mRFzMk5Q

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