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【Tracing the Veins】 曲目紹介③ ハウ・ワトキンス 《Dream》

『"Tracing the Veins" 田中慎太郎 with Phidias Trio』の公演まで、あと少しとなりました。12月9日はぜひ幡ヶ谷KMアートホールへお越しください!

演奏曲目の一つ、ハウ・ワトキンスのトリオ作品《Dream》をご紹介します。

ハウ・ワトキンスは1976年ウェールズ生まれの作曲家・ピアニストです。ロンドン交響楽団をはじめとした著名な楽団や、指揮者、ソリストによって作品が初演されており、また、英国王立音楽院にて教鞭をとっています。ピアニストとしても活動し、オリヴァー・ナッセンやマーク=アンソニー・タネジらの作品の初演を行い、BBC交響楽団など数々の楽団とソリストとして共演しています。

今回演奏する作品 《Dream》は、ブリテン・シンフォニアの委嘱により作曲され、2006年、ジョイ・ファラル(クラリネット)、アリーナ・イブラギモヴァ(ヴァイオリン)と作曲者自身のピアノにより初演されました。

この作品は、「夜」や「眠り」と関連があります。
3つの楽器が繊細に溶け合い、夜の静けさのように曲は始まります。私たちが眠りの中で見る夢は、時に奇妙であったり不条理なものであったりしますが、この作品もそんな世界を想起させる、美しくも意外性に富んだ音楽です。
明晰な書法によって、3つの楽器の役割が巧みに使い分けられ、場面ごとに移り変わる関係性が鮮やかな表現に繋がっています。(川村恵里佳)

公演詳細

Tracing the Veins
田中慎太郎 with Phidias Trio

日時 2023年 12月9日(土)
15時開演 (14時半開場)
場所 KMアートホール

チケット料金 
一般3000円
学生1500円

プログラム
ギヤ・カンチェリ
・18のMiniatures より

田中慎太郎
・水理をたどって(新曲初演)
・冬の朝に
・寒茜
・時灯
・夢を花筏に乗せて

橋本信
・Late autumn(新曲初演)

ハウ・ワトキンス
・Dream

出演
Phidias Trio
松岡麻衣子(ヴァイオリン)
岩瀬龍太(クラリネット)
川村恵里佳(ピアノ)

田中慎太郎(ギター)

田中慎太郎
音の肌触り・静けさをテーマに、モダンクラシカルからアンビエント、映像作品への楽曲提供など多様な形式での制作活動を展開。2018年、堀坂有紀とのユニット「静かの基地」としてアルバム「つきのふね」をリリースする。以降、バイオリニスト新村隆慶とのデュオ「詩音李」によるアルバム「夢は真冬の追憶のうちに凍る」のリリース(2021年)、踊りと演奏によるグループ「満月カルテット」による2日間公演「明月の夜」(2022年)など、コラボレーションによる活動も多数。2022年、室内楽アンサンブルによるソロアルバム「永遠と一日」をリリース。

Phidias Trio (フィディアス・トリオ)

ヴァイオリンの松岡麻衣子、クラリネットの岩瀬龍太、ピアノの川村恵里佳により2017年に結成。これまでの主催公演では、現代の優れたクラリネット三重奏の作品を取り上げるとともに、 オーストリア、アルゼンチン、ブラジル、チリ、トルコ、韓国、日本の若手作曲家の新作を初演し、 好評を博す。また、ハニャン現代音楽祭(韓国・ソウル)や、日本作曲家協議会主催「日本の作曲 家2021」等、数々のプロジェクトに招聘されている。2021年12月に出演した日本現代音楽協会 主催「ペガサス・コンサート vol.3」の公演の模様は、NHK-FM「現代の音楽」にて、2週に渡って放送された。
https://phidias-trio.com

お問合せ phidias.trio@gmail.com

主催: Phidias Trio

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