【Phidias Trio vol.10 “Live on... Ⅱ”】作品紹介: 渡辺裕紀子 «Memory and Stain» (2019)
2024年7月6日にPhidias Trioの定期公演「Live on…Ⅱ」が行われます。
今回は、田中吉史、神本真理、山本哲也、松尾祐孝、木下正道、渡辺裕紀子各氏の作品を演奏します!
公演に向けて演奏作品について紹介をさせていただきます。今回は、渡辺裕紀子さんの作品『Memory and Stain for living room with small piano (2019)』です。
作曲家自身による作品解説を引用します。
この作品には、パターンAとパターンBの2つの譜面が存在します。演奏にあたっては、片方を予め録音したものを再生しながら、もう片方をピアノで演奏することになります。
なるべくこの2つを同期させるように弾いていくのですが、それはまさに、ひとり黙々とこの作品を練習していた時間の記憶を辿るようでもあります。
練習は演奏家にとっての日常であり、本番に向けてのプロセスとして、いつもごく当たり前に繰り返されるものです。
それは人が生きる日常の中にある音であり、作り上げられたものではない、何らかの真実がその中に隠れているのかもしれません。
他にない味わいを持つこの素敵な作品を、皆様にお届けできますのをとても楽しみにしております。(川村恵里佳)
公演詳細
【Phidias Trio vol.10 “Live on… II”】
2024年7月6日(土)
15:00開演(14:30開場)
KMアートホール (渋谷区幡ヶ谷1-23-20 京王新線幡ヶ谷駅より徒歩6分)
一般3,000円 / 学生2,000円(当日券500円増)
プログラム
田中吉史 : bogenspiel Ⅰ for violin solo(2003)
神本真理 : 記憶のコラージュ (2002/2024 revised)
山本哲也: Psychedelic Study for clarinet solo (2011)
松尾祐孝 : The Stratosphere (1985)
木下正道 : 炎は炎の中に消える、そして時間は時間の中に VI (2021)
渡辺裕紀子 : Memory and Stain (2019)
フィディアス・トリオ10回目の定期公演となる今回は、〈vol.7 “Live on…”〉に続き、現代を生きる日本人の作曲家たちを特集する。
田中吉史、神本真理、山本哲也、松尾祐孝、木下正道、渡辺裕紀子 — 彼ら6人の作品は、もはや一括りに形容できないほどに、多彩な個性や価値観を感じさせる。この多様性をもたらしているのは、何よりも、徹底した独自の思索と、妥協なき創作姿勢である。
今を生きる音、これからも生き続ける音。それをひたすらに追い求める作曲家たちの軌跡を追う。
出演
Phidias Trio (フィディアス・トリオ)
ヴァイオリン・ヴィオラ 松岡麻衣子
クラリネット 岩瀬龍太
ピアノ 川村恵里佳
2017年に結成。これまでの主催公演では、現代の優れたクラリネット三重奏の作品を取り上げるとともに、 オーストリア、アルゼンチン、ブラジル、チリ、トルコ、韓国、日本の若手作曲家の新作を初演し、 好評を博す。また、ハニャン現代音楽祭(韓国・ソウル)や、日本作曲家協議会主催「日本の作曲 家2021」等、数々のプロジェクトに招聘されている。2021年12月に出演した日本現代音楽協会 主催「ペガサス・コンサート vol.3」の公演の模様は、NHK-FM「現代の音楽」にて、2週に渡って放送された。読売新聞に掲載の「評論家4氏が選ぶ今年の公演ベスト3」にて、2023年の主催公演「Phidias Trio vol.9 “Re-interpret”」が選出される。
https://phidias-trio.com
お問合せ
phidias.trio@gmail.com
主催:Phidias Trio
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