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ノルウェーで慣れないこと(日本の競争社会と)

写真はHUNT研究センターの血液サンプルとか凍らせて貯蔵してるやつ。

プレッシャーが弱いノルウェー

ノルウェーは特別に仕事は仕事で、それ以外どういう風に過ごすかということを非常に重要視している。
仕事場での成果に対するプレッシャーというのは、かなり低いように感じている。
しかし、業績は素晴らしくある種ちゃんと仕事をすれば出来てしまうからという余裕があるからだろうか。
同調圧力も弱く、研究職ということもあり何時に出勤して何時に退勤して、という決まりは一切ない。
そしてバケーションや休みもしっかり取れるシステムだ。
すごく羨ましく見えるし、実際素晴らしいシステムだと思う。

違和感を感じてしまう自分

僕は中学受験をして、大学受験も熾烈なものを経験した。
医学部でも何かと頑張った思い出がある。
勤務してからも臨床で頑張ったというよりかは、自分に研究仕事という目標と海外でポストを取るという目的で頑張っていた。
コロナの時期は何を思ったかICUでお手伝いをして頑張った。
留学までの時間も再度ICUに戻ったりした。
振り返れば、high pressureでストレスフルな環境を思えば20年弱続けたわけだ。
今のPhDポジションだって94人応募があり、一人採用のポジションを勝ち取った。

ある種期待していた競争

ノルウェーではこういう背景からか、かなり結果を求められてキツめの目標設定を課されると思っていた。
来てみたら、全くないではないか。
上司からは仕事が多すぎたら、伝えてくれと言われている。
論文三つというのは義務要項だが、それは疫学でデータもあるので達成可能だ。
同僚たちもeasy goingで、思えばこの六週間基本僕が一番最初にオフィスに来て帰宅するのも結構最後の方だ。
もっともっと厳しい環境を想像していた。

拍子抜けした自分とそれでも

最初は何ていいところだろうと思った。
今だってそう思うし、現実とても良いともう。
ただ、変な感じだ、周囲がある種理想や目標に向かってバリバリ残って仕事することがない。
そして、自分は今までの習慣で自分に結構高いハードルを求める。
そうやって今までやってきたし、自分で自分に高い目標を求めて頑張ってきたつもりだった。
日本だと周囲も何かしらのそういったプレッシャーといか雰囲気を醸し出していた気がする。
そこのノルウェーと日本のギャップが続いている。

競争社会にいた自分とノルウェー

思い出すと受験戦争からアカデミックポジション獲得まで競争社会にいて、ある種勝ち残ってきた。
ノルウェーの教育システムはかなり緩いらしく、その雰囲気はなんとなく感じる。
こちらの仕事量の多さというのは日本の比ではないように思う。
慣れてしまうんだろうか、このノルウェーシステム。

でも何か頑張るものが欲しいんだ

研究だって頑張ろうと思うし、そのためにここにきた。
でも、何かスリルか何かが不足してる。
臨床だろうか。あのコロナの時に感じていたアドレナリンみたいなものが不足している。
変な気分だ、仕事量は多くなく周囲もゆるくやっていて人生を楽しんでいる。

臨床をやってみようか、ノルウェーで

無茶苦茶大変だと思う。
こっちで医師免許を取り直すにはノルウェー語から。
でも、何か頑張ってやってみる価値があるとしたら臨床なのかもしれない。

今日あったセミナーで響いたこと

オックスブリッジで教授をしているスウェーデンの女性だった。
一度無茶苦茶仕事をしまくって体調を崩す直前まで行ったらしい。
人生は一度きりでいつ死ぬかわからないから、仕事ばかりするんじゃない。
仕事は勤務時間内で頑張って終わらせて楽しめというアドバイスだった。

自分らしくバランスを見つけてやるか

臨床をやり直すにしろ、ノルウェーから違う場所に行くにしろ、自分らしく頑張って一度きりの人生を生きるしかない。
プレッシャーが周囲や環境になくて違和感を感じている。
けれど、自分自身に期待して頑張るのは悪いことじゃない。
自分の今までの生き方を否定してはいけないし、それでここまで来れた。
気にせず、やってみようという締めにしよう。



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