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大塚製薬、INQOVIをEMAに新薬承認申請-急性骨髄性白血病(AML)

大塚製薬は2022年8月22日、新規抗がん剤ASTX727が急性骨髄性白血病の適応で欧州医薬品庁(EMA)が申請受理と発表。米・子会社アステックスが創製した新規抗がん剤ASTX727を標準的な寛解導入療法が適応でない急性骨髄性白血病(AML)の適応で欧州医薬品庁(EMA)に新薬承認申請した。

同剤は、DNAメチル化阻害剤decitabineに新規代謝酵素阻害剤cedazuridineを加えたもの。世界初の経口DNAメチル化阻害配合剤で、米国とカナダでは 2020 年に骨髄異形成症候群(MDS)と慢性骨髄単球性白血病(CMML)の適応で承認済。欧州では、2021 年に急性骨髄性白血病(AML)を対象に希少疾病用医薬品に指定されている。

現在、AMLの標準治療は、病院での点滴による化学療法。治療サイクルは通常1週間以上に及ぶ。AML患者にとって、疲労は日常生活を制限し、健康関連のQOLを低下させている。同剤が承認されれば、成人のAML患者を対象としたdecitabineとcedazuridineの欧州で初めての経口合剤となり、在宅でのDNAメチル化阻害配合剤による新しい治療オプションの提供につながる。

同申請は、ASTX727の薬物動態学的同等性を、標準治療とされる注射用decitabine製剤と比較検討したP3試験(ASCERTAIN)の結果に基づく。同剤は、2021年に欧州委員会から希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受ける。

【ASTX727】
同剤は、アステックス社が創製したDNAメチル化阻害剤「Dacogen(一般名:decitabine、注射剤)」の有効成分に、経口投与時の「decitabine」の分解を抑制する新規代謝酵素阻害剤「cedazuridine」を加えた世界初の経口DNAメチル化阻害配合剤。米国とカナダでは2020年に骨髄異形成症候群(MDS)と慢性骨髄単球性白血病(CMML)の適応で承認済で、製品名「INQOVI」で大鵬薬品の米・子会社の大鵬オンコロジーが販売している。

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