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念願の炭酸水メーカーを手に入れた日

2023年11月。我が家に炭酸水メーカーがやってきた。彼と鹿児島で同棲を始めてから、4か月目のことだった。

「誕生日に何が欲しい?」茨城の実家にいる母から届いたLINE。「離れて住んでると、欲しいものとか全然わからないからさ」と。

実家に住んでいたころは、母チョイスで選んでくれていた誕生日プレゼント。茨城と鹿児島で離れた生活を送るようになってからは、リクエスト制が採用されることになったらしい。

少し考えた末、私が選んだのが炭酸水メーカーだった。実は3年ほど前から、欲しいものリストに書き続けていたものだ。

いつからか「丁寧な暮らし」に憧れを抱くようになっていた。健康的で、自分を大事にする毎日を送るような。そしてその代表とも言えるのが、私の中では「家に炭酸水メーカーがあること」だったのだ。

朝起きて白湯を飲み、腸に1日が始まる合図を送る。そして日中は炭酸水で水分補給をして、体も頭もスッキリとクリアにする。炭酸水には、なんとなく体の毒素を洗い流してくれそうなイメージがある。

YouTuberさんも芸能人の方も、丁寧な暮らしをしている人は炭酸水メーカーが家にある。そんな印象があった。自宅で炭酸水を作れる環境は、私にとっては夢の暮らしに近づく第一歩だったのだ。

箱を取り出して、ボンベをセットする。スリムでコンパクトな白いボディが、明るいカウンターキッチンによく映えている。

水道水を専用のボトルに線まで注いで、出したばかりのマシンに取り付ける。くるくると回してカチッと音が鳴り、ボトルがマシンにはまった。

ドキドキしながら、ゆっくりとボタンを押すと、シュワっという音とともにものすごい勢いで炭酸ガスが注入されていく。

炭酸の強さを好みで変えられるのも、炭酸水メーカーならではでワクワクする。強炭酸が好きな私は、4回ボタンを押して最大限の炭酸を注入した。

マシンからボトルを取り出すと、水に溶けきれなかったガスがシュワっと弾けて抜けていく。パチパチと跳ねる水滴に、私の心も高まっていく。

ボトルに直接口をつけて、ゆっくりと口に含む。強炭酸が舌を刺激する。すごい。水道水が一瞬で炭酸水へと変化している。

彼にもボトルを手渡して、一口。「すごい、ちゃんと炭酸になってる」と彼。自宅で彼とおうち居酒屋を開くときにも、きっとこの炭酸水メーカーは活躍することになるだろう。

これから寒くなるけれど、夏になったらきっともっと活躍するだろう。冷蔵庫でキンキンに冷やしたミネラルウォーターを注いで、シュワシュワの炭酸水を作るんだ。

いつかはフルーツなんかを浮かべて、おしゃれなドリンクを作ったりもしてみたいなあ。冷凍のベリーミックスを氷がわりに使って、そこに炭酸水を注いでみたりして。

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