プロジェクトマネジメントのおすすめ本を4つの分類でご紹介
このnoteでは、プロジェクトマネジメント(以下、プロマネと略記)のおすすめ本をマトリックス図に整理してご紹介します。
◆変更履歴◆
2024.05.07 初版公開
2024.06.12 以下書籍を追加
・プロジェクトマネジメント 最強の教科書
・驚異のプロジェクト実行術 準備編
・驚異のプロジェクト実行術 実践編
2024.10.03 分類図追加、以下書籍を追加
・よりよくわかるプロジェクトマネジメント
◆今後追加予定◆
※追加のお知らせはX(@coffee_nomimasu)にて行います
・プロジェクトマネジメントの基本が全部わかる本
・プロジェクトマネジメントの本物の実力がつく本
・ITエンジニアのためのプロジェクトマネジメント入門
プロマネ本を探すときの悩み
プロマネ本を探すとき、多くの方は「プロジェクトマネジメント おすすめ 本」などとキーワード検索して、
プロジェクトマネジメントのおすすめ本を紹介!
プロジェクトマネージャーが読むべきおすすめ本〇〇選!
プロジェクトマネジメントおすすめ本ランキング!
などのサイトを見ながら自分に合いそうな本を選んでいるのではないでしょうか。私も以前はそうしていたのですが、この方法だとこんな悩みが出てきます。
紹介を読んでもPMBOK中心なのか実務ノウハウ中心なのかわからない
システム開発プロジェクトに特化したプロマネ本ってどれだろう?
おすすめランキングって初心者・経験者のどちらにおすすめなの?
一言でプロマネ本と言っても、PMBOKの勉強をしたいのか、PMの心構えを学びたいのか、実務で参考になるサンプルドキュメント集がほしいのか、目的によっても適切な本は変わります。サイトの紹介だけだとそこまでわかることは少ないため、結局本屋さんに足を運んで実物を見てから購入する、なんてことになってしまいます。
プロマネ本を分類したマトリックス図
本屋さんで内容を確認してから買うといっても、小さい本屋さんではプロマネ本のラインナップが少ないことが多いですし、かといって大きい本屋さんまで毎回本を探しにいくのも大変です。それに本屋さんで実物を見比べるにしても、ある程度の目星をつけてから買いに行きたいですよね。そこで現役PMである筆者がこれまでに読んだプロマネ本を分類し、マトリックス図を作成してみました。各エリアでオススメの書籍にはオススメマークもつけましたので、参考にしてください。
書籍内容マトリックス
【縦軸と横軸】
縦軸は『サンプルドキュメントの量』で分類しました。実務の参考となるような計画書や各種マネジメント資料のサンプルが多いものほどマトリックス図の上部にマッピングしています。
また横軸は『理論中心かノウハウ中心か』で分類しています。プロマネの知識体系といえばPMBOKですので、PMBOKに沿った内容であるほどマトリックス図の左側に、PMBOKの解説ではないけれどプロマネを行う上での心構えやテクニックなどの実務ノウハウの説明が中心の場合はマトリックス図の右側にマッピングしています。
【4つのエリア】
縦軸と横軸によって隔てられた4つのエリアにプロマネ本をマッピングしています。4つのエリアの説明は以下です。
◆PMBOK学習
プロジェクトマネジメントの標準知識体系であるPMBOKの学習用書籍。PMBOKの解説が中心であり、プロジェクトマネジメントの教科書的な定義を理解したい方向け。
◆プロジェクトマネジメント入門
PMBOKなどの標準知識を実務で活用するための方法をサンプルドキュメントも交えて解説している書籍。はじめてプロジェクトマネジメントを担当する方向け。ただし、IT業界に特化された内容ではないことに注意が必要。
※プロジェクトマネジメントは建設や製造など様々な業界で活用されるスキルです。そのためプロマネ本の多くはどの業界の方が読んでもいいように内容が標準化されており、IT業界に特化した内容にはなっていません。
◆プロマネべき・べからず集
プロジェクトマネジメントを実践するうえで有益な心構えやテクニック、陥りがちな落とし穴などをまとめた書籍。これからPMを目指す方にも豊富な実務経験を持つPMの方にも参考になるものが多いが、サンプルドキュメントは少なめ。
◆プロジェクトで使える事例集
プロジェクト計画書やWBSなどのサンプルドキュメントを豊富に含んだ事例集。IT業界のシステム開発に特化したプロマネ本はすべてこの分類にマッピングしており、システム開発の工程定義やテスト計画などの参考資料を探している方向け。
システム開発向けのプロマネ本
こちらはマネジメント対象とする業界で分類した図になります。最上段はシステム開発をターゲットにしたプロマネ本になっていますので、業界共通で使えるマネジメント知識ではなく、システム開発に特化した内容の本を探している方はこちらから選ぶとよいと思います。
マトリックス図の説明はここまでです。以降は、各エリアにマッピングした書籍の1冊ごとの紹介になりますので、マトリックス図をみて気になる書籍だけ参考に読んでいただき、それ以外は読み飛ばしてください。
PMBOK学習
PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント[第2版]
◆書籍情報
出版社 :秀和システム (2022/10/27)
ページ数:448
価格 :1,870円(税込)
★PMBOK学習でオススメ★
これからPMBOK学習を始める方にも、久しぶりにPMBOKの内容を復習したい方にもオススメの一冊。童話を読み進めながらPMBOKの要点を楽しく理解することができます。すでにPMBOK学習済みの方が読むと、童話部分で何度もふきだしたりツッコんだりと思わず声がでてしまうので、電車の中で読む際はお気を付けください。
掲載童話のいくつかをプロマネ的ポイントとともに紹介します。
ウサギとカメ
新人PMのウサギとプロジェクト経験豊富なカメ
「考えるよりもまず行動」がポリシーのウサギ、SMARTの法則を基にしてゴールを明確に設定したカメ
「あの山に行く途中にウサギくんの天敵であるキツネさんを以前みたけど、今もいるかなぁ」byウサギのリスク管理の甘さを懸念するカメ
桃太郎
定年退職した元プロジェクトマネージャーのおじいさんとおばあさん、二人にプロジェクトマネジメントの英才教育をされた桃太郎
仲間にしたイヌ・サル・キジからやる気が感じられなくなり鬼退治という目標達成のためには新たな動機付けが必要に
イヌとサル、どちらが鬼ヶ島の門をたたくかでコンフリクトが発生
アリとキリギリス
冬の食糧問題について情報共有をしてあげようとするアリ、話を聞かず歌うことにコミットしているキリギリス
進捗確認のための定例会議を完璧にファシリテートする進行役のアリ
バーチャートとマイルストーンチャートでプロジェクトの進捗状況を完全に把握しメンバーに共有するPMのアリ
長靴を履いた猫
粉ひき職人の三男に遺産として与えられたのはコミュニケーション能力の高い猫
心を開かない三男と打ち解けるためにジョハリの窓を意識して信頼関係を築こうとするコミュニケーション能力の高い猫
三男との信頼関係を築くためにペーシングやミラーリング、バックトラッキングなどのテクニックをフル活用して会話するコミュニケーション能力の高すぎる猫
本書について1点だけ注意点ですが、本書のみでPMBOKのすべてを理解することはできません。本書でPMBOKの要点を把握し、そのうえでPMBOKガイドやPMP対策本などを使って学習することで、効率的にPMBOKのすべてを理解できるようになると思います。
プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第7版+プロジェクトマネジメント標準
◆書籍情報
出版社 :一般社団法人 PMI日本支部 (2023/1/6)
ページ数:569
価格 :11,990円(税込)
※Kindle版はAmazon、書籍版はPMI日本支部オンラインショップで購入
これは日本語版PMBOKの原典です。原典だからこそ余計な説明は一切なく洗練された内容なのですが、そのぶんPMBOKをこれから学ぼうとする人にとっては理解が難しく、実プロジェクト経験のないPM予備軍にとっては「これをプロジェクトにどう活かせばいいのかわからない、それどころか記載されている文章の意味が分からない箇所も多い」といった感想になるかもしれません。
原典と言われるものにありがちですが、知識を活用し十分に経験を積んだ後でようやく「あぁこれはそういう意味があったのか」と理解し感動できる箇所はたくさんあります。この本はPMBOKの原典なのでPMBOK学習者にとっては入口なのですが、理解するにはPMBOKに対する一定の理解と実務経験が必要になります。そのため、これから初めてPMBOKを学び始める人にはおススメしません。補足説明が豊富な入門書か、PMP試験対策本のほうがよいと思います。
またPMBOKガイドは第6版までと第7版で、大きくその構成と内容が変わりました。PMPを受験される方、これからPMBOKを勉強しようとしている方は、ご自分が購入しようとしている書籍が第6版の内容なのか、第7版対応のものか確認してから購入するようにしたほうがよいでしょう。
通勤大学 図解PMコース1 プロジェクトマネジメント 理論編 第3版
◆書籍情報
出版社 :総合法令出版 (2018/10/10)
ページ数:280
価格 :979円(税込)
本書はPMBOK第6版の内容を非常にコンパクトにまとめた一冊になります。図解PMコースとタイトルにありますが図解はほとんどなく、各プロセスごとにプロセスの概略説明と「インプット・ツールと技法・アウトプットの表」がまとめられています。
サイズもコンパクトでページ数も少なく説明も簡潔であるため、PMBOKをこれから学習する人向けではありません。どちらかというと、PMBOKを学習済みの方の「あれっ、スコープ定義プロセスのインプットって何があったっけ?」とか「コスト見積りプロセスのツールと技法って何があったっけ?」等のちょっとした疑問を解消するためのポケットリファレンスとして活躍します。私もPMBOKガイドは会社のロッカーに入れっぱなしで、自宅の本棚に本書を置いてあるのですが、「PMBOKだと品質の定義ってどうなってたかな?」などの確認のために辞書的に使っています。
プロジェクトマネジメント入門
「プロジェクトマネジメント」実践講座
◆書籍情報
出版社 :日本実業出版社 (2023/2/10 第16版発行)
ページ数:296
価格 :2,420円(税込)
★プロジェクトマネジメント入門でオススメ★
目次の網羅度、説明の正確さ、図解のわかりやすさ、どの点においてもプロジェクトマネジメントの入門書としては非常にオススメの一冊です。来週からPMやることになって困っているメンバーがいたら、まず本書を買って週末に読み込んでもらい、プロジェクト期間中も本書片手にマネジメントしていけば基本は外さないとアドバイスするくらいオススメです。
本書はタイトルにある通り、プロジェクトマネジメントを実践するための書籍になっています。プロジェクトの立ち上げから計画の作成、コスト管理やリスク管理、そして進捗確認や変更要求への対応などの実行コントロール、最後にはプロジェクトの終結報告書に至るまでカバーされており、重要なテーマには複数ページが割り当てられていたりと内容が非常に充実しています。
また、図解もわかりやすく豊富で、理解を助けるための図や自分のプロジェクトにすぐに応用できそうなサンプルドキュメントなども掲載されています。この点も入門書として非常にオススメする理由の1つです。
上司から「次のプロジェクト、きみがプロジェクトマネージャーね」と言われて困ってしまったら、まずはこの本を読んでみてください。一通り読んで内容を理解すると、なんとなく自分でもプロマネできそうな気がしてくるはずです。
通勤大学 図解PMコース2 プロジェクトマネジメント 実践編 第3版
◆書籍情報
出版社 :総合法令出版 (2018/10/10)
ページ数:216
価格 :979円(税込)
PMBOK学習エリアで紹介している理論編とセットで購入したのですが、理論編はPMBOKガイドのポケットリファレンスとして活用しているものの、こちらの実践編は使いどころがなかなか難しい一冊になっています。
理論編と同じくコンパクトなサイズでページ数も少ない中で、PMBOKガイドの5つのプロセス・10の知識エリアの実践方法を解説しているのですが、初心者の方にはいろいろと説明不足に感じますし、ベテランの方には基本的な内容で読みごたえがなく、そういう意味で使いどころが難しいと感じました。
もしかしたら理論編と実践編の2冊を並べて、内容を補完しながら使ってもらう想定なのかな、このサイズとページ数に収めるために著者の方もご苦労されたのかもしれないな、などと余計なことまで考えてしまいました。
プロジェクトマネジメント 最強の教科書
◆書籍情報
出版社 :総合法令出版 (2023/8/16)
ページ数:240
価格 :1,760円(税込)
本書の内容は、著者の中西さんがまえがきに書かれているこちらの一文に表れています。
日々の生活における目標達成の手段としてプロジェクトマネジメントを紹介するという内容になっており、システム開発など仕事として担当するプロジェクトを対象にしたプロジェクトマネジメントではなく、家族旅行や資格取得といったパーソナルプロジェクトマネジメントの入門書といった位置づけになります。
本書は以下の三部構成となっています。
第1部 「物語」でプロジェクトマネジメント(PM)を理解する
第2部 目標達成のための10のステップ
第3部 PMBOKの概要
第1部は「志望校合格プロジェクト」をテーマとした物語、第2部では「家族でハワイ旅行」「FP資格取得」「早期退職して田舎暮らし」などを事例として、目標を明確にしたり必要な作業をWBSで洗い出したりといったプロジェクトマネジメントの活用方法を紹介しており、第3部はPMBOK(第7版)の概要紹介となっています。
がっつりPMBOKの勉強をしたいとか、これから仕事で使うのでプロジェクトマネジメントを勉強したいといった方には物足りない内容かもしれませんが、プロジェクトマネジメントというスキルをプライベートでも活用して人生を豊かにしていきたいという方には最適の1冊となっています。
10歳からのプロジェクトマネジメント
◆書籍情報
出版社 :くもん出版 (2022/5/30)
ページ数:144
価格 :1,650円(税込)
「プロジェクトマネジメントってなんだろう?」「プロジェクトマネージャーってどんな仕事?」を小学生や中学生に紹介するのに最適な書籍です。マンガ部分が多くカラフルで読みやすいのはもちろんですが、監修の伊藤大輔さんは『プロジェクトマネジメント実践講座』という本格的なプロマネ本の著者でもあり、本書も子供向けながら計画作成・コスト管理・リスク管理などプロジェクトマネジメントの本質はしっかりおさえられた内容となっています。自分のお子さんに「会社でやっている仕事はこういう仕事だよ」と紹介するときにも使えますね。
これからプロジェクトマネジメントを担当する社会人の方にとっては簡単すぎる内容だと思いますが、「ほんとプロジェクトマネジメントなんもわからんからマンガで基礎の基礎から勉強したい」という方にはおススメです。
プロマネべき・べからず集
外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント
◆書籍情報
出版社 : 大和書房 (2023/6/17)
ページ数:232
価格 :1,650円(税込)
★プロマネべき・べからず集でオススメ★
本書にはプロジェクトマネジメントというタイトルがついていますが、PMBOK準拠のフェーズやプロセスの実践方法等についての説明は一切なく、『プロジェクト型の仕事全般』を成功させるためのノウハウが一冊を通して語られています。
仕事全般をうまくやるためのノウハウなので、プロジェクトマネージャーだけなくプロジェクトメンバーや新人さんが読んでも非常に有益な書籍ですが、やはり、チームを率いてプロジェクトゴールに向けて試行錯誤するプロジェクトマネージャーの方に最も読んでほしい内容になっています。プロジェクト計画やWBSの作り方といった説明は一切ないですが、「勝てるプロジェクトを見極める」や「チーム内の情報流通量を増やす」といった実践的なノウハウが満載です。
またプロジェクトではなく、組織をマネジメントしている部長や課長といった肩書の方にも本書はオススメです。組織目標を達成するためのマネジメントはもちろんのこと、メンバー育成で役に立つ考え方も多数紹介されており、自分の仕事の仕方を工夫するためのヒントがちりばめられています。
世界一わかりやすいプロジェクトマネジメント 第4版
◆書籍情報
出版社 : 総合法令出版 (2015/3/21)
ページ数:456
価格 :3,190円(税込)
本書は「世界中のプロジェクトマネジメントのプロが推薦する本格的入門書の決定版」と表紙に記載されている通り、世界標準の本格的な入門書です。内容も重厚で、プロジェクトマネジメントの各種プロセスについての説明と、プロジェクトマネジメントを行う上での実務ノウハウが満載で、非常に読みごたえのある一冊となっています。
入門書をうたってはいるのですが、日本人が著者の入門書と比べると内容はかなり本格的です。図解は少なく、いたるところに「〇〇についてはPMBOKガイドの〇〇を参照してください」との記載もあり、PMBOKガイドを持っていないと読み進めるのが大変かもしれません。
本書は「プロマネべき・べからず集」に分類していますが、目次の構成としてはPMBOKのフェーズ・知識エリアに沿って実践すべきプロセスと実務ノウハウが整理されているため、プロジェクトを進めながらフェーズごとのノウハウを学習していくという使い方がしやすい構成になっています。PMBOKの概要は習得済みで、リーダーやメンバーとして本番プロジェクトの全フェーズを経験済みくらいの方が、プロジェクトマネジメントをする際に参照するには最適な書籍だと思います。
プロジェクトで使える事例集
プロジェクト実行ガイド大全
◆書籍情報
出版社 : 日経BP (2018/10/26)
ページ数:440
価格 :3,850円(税込)
★プロジェクトで使える事例集でオススメ★
ほとんどのプロマネ本は業界を問わず使えるよう汎用的に作られているため、システム開発プロジェクトを担当する方が読んでも「具体的な解説がなくいまいちピンとこない」という感想をいだくことが最初は多いです。本書はその点、システム開発に全振りした内容になっています。
システム開発のフェーズ定義やタスクフロー標準、各フェーズごとのタスクと成果物、それら1つ1つについて推奨するPMの取り組み、などが丁寧に解説されています。サンプルドキュメントもシステム開発を題材にしたものばかりなので、プロジェクト計画書やテスト計画書の目次もそのまま使えますし、プロジェクト運営に必要な各種ルールについてのサンプルも掲載されています。システム開発プロジェクトに関わる方にはPMに限らず強くお勧めしたい一冊です。
ただ非常に残念なことに、本書(紙版)はすでに販売中止となっており新規購入することができません。電子版なら問題なく購入できますが、紙版は定価の2倍・3倍の値段で中古販売されているものばかりです。こんな有益な書籍が販売中止となっているのは残念でなりません。ぜひとも再販していただき、IT業界の多くの関係者の手に渡ることを願ってやみません。
驚異のプロジェクト実行術 準備編
◆書籍情報
出版社 : 日経BP (2014/10/30)
ページ数:176
価格 :1,980円(税込)
これまでに著者が担当した40件超のプロジェクト経験を体系化した「PROKAN(プロカン)」というプロジェクトマネジメントメソッドの解説書です。理論編と実践編の姉妹書になっており、2冊でマネジメント分野を網羅する構成となっています。
理論編(本書)
・統合マネジメント
・スコープマネジメント
・タスクタイムマネジメント
・編成マネジメント
・品質マネジメント
・コストマネジメント
実践編
・メンバーマネジメント
・パートナーマネジメント
・ユーザーマネジメント
・情報・コミュニケーションマネジメント
・課題マネジメント
・アウトプットマネジメント
・リスクマネジメント
本書は「プロジェクトマネジメント入門」エリアにいれるか最後まで悩みましたが、PMBOKなどと同じ業界問わずのプロジェクトマネジメントではなく、システム開発に特化した内容になっているため「プロジェクトで使える事例集」エリアに分類しました。ただ、システム開発を担当するPMの方にとっては今すぐ使えるマネジメントノウハウとサンプルドキュメントが豊富に揃っており、入門書としても非常にオススメです。実践編と合わせて非常に有益な2冊となっています。
驚異のプロジェクト実行術 実践編
◆書籍情報
出版社 : 日経BP (2014/10/30)
ページ数:208
価格 :1,980円(税込)
書籍の解説は「驚異のプロジェクト実行術 理論編」を参照してください。
その他のプロマネ本
分類軸が書籍内容マトリックス図とは合わなかったために載せられなかったプロマネ本をこちらで紹介します。
よりよくわかるプロジェクトマネジメント
◆書籍情報
出版社 : オーム社 (2019/10/3)
ページ数:128
価格 :1,980円(税込)
こちらは日本プロジェクトマネジメント協会によるプロジェクトマネジメントの入門書になります。家づくりを題材にしてプロジェクトマネジメントのポイントが簡潔にわかりやすくまとめられており、最初の1冊としては非常に読みやすい本となっています。
書籍内容マトリックスにプロットできなかったのは、本書がPMBOK準拠ではなく日本発のプロジェクトマネジメント知識体系であるP2M(Program & Project Management for Enterprise Innovation)をバックボーンとして書かれているためです。入門書レベルの内容ですとPMBOKとほぼ違いを感じることはないかもしれませんが、一部プログラムマネジメントに関する説明があったりP2Mの特徴がでている箇所もありましたので、書籍内容マトリックスに無理やりプロットすることはせず分けてみました。
P2Mについてもっと知りたいという方は、日本プロジェクトマネジメント協会がP2Mの紹介動画を公開しているので、こちらをみてみるとよいかもしれません。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます。これまでに私が読んだプロマネ本を紹介してきましたが、ここに紹介したものはあくまでも「私が読んだことがあるプロマネ本」だけです。私が読んでいないプロマネ本の名著は他にもたくさんあるはずですが、現時点では読めていないという理由で紹介できておりません。今後も紹介したくなるプロマネ本を見つけたら、本noteを更新してお知らせしたいと思っています。