手をつなぎ海のために祈る
静かに、そして厳かに、ホクレアがアラスカのジューノを船出しておよそ3ヶ月が経った。
先日シアトルの先住民たちとの、神秘的なセレモニーを終え、母なる地球の鼓動のようなドラムのリズムに見送られ順調に西海岸沿いを南下し、各地の先住民たちの末裔たちとの交流を続けながら、まもなくちょうどベイエリア、サンフランシスコに到着する。
ベイアエリアはわたしもちょうど40年前に住んでいたので身近に感じる土地で、ネイティブアメリカンの聖地でもあるので、きっと霊 的な大地のマナとつながるような調和と愛のセレモニーが行われることだろう。
ホクレアは日本に向けて、海を癒やし、母なる地球とつながりながら、一歩一歩、ワンレグ、ワンレグ、と確実に日本に向けて前進している。
2026年、太平洋を一周して海を癒やし、母なる地球とつながり、行く先々で、この地球上の生きとし生けるものを愛し、うやまって生きてきた、その土地の先住民たちの末裔たちと交流しながら最後に我が国にやってくる。
満ち溢れるほどの霊的なマナと母なる地球の愛に包まれたホクレアが日本に到着する時に私たち日本人は、どんな心で迎えるのだろう。
2007年の時とまた同じように、ネクタイ姿の役人たちが形式だけの出迎えをするのだろうか、
またハワイのフラで歓迎するのだろうか、
そのとき、まだ福島第一原発からは核の汚染水が海に流され続けているのだろうか?
海を汚すどころか、母なる地球を苦しめ、悲しませ続けているのだろうか?
わたしたちは真実から目をそらされ、
隠しつづけさせられているのだろうか?
ホクレアが太平洋を一周しながら海を浄化し、母なる地球を癒やしながら、この地にやってくるというのに。
だからこそ、最終目的地はこの国なのだろうか?
2026年も、まだわたしは絶望的な思いを感じつづけているのだろうか、、、
世界最古の海洋民族、自然と調和して生きていた先住民の末裔として、わたしたちは今こそ生き方を変えるときだと思うのだ。
最後のチャンスなのだ。
物質的な財産を求めるのではなく、
精神的な霊的な財産を増やすときなのだ。
わたしたちは、ひとりひとりに価値があり、役割があり、使命があり、現実を変える力がある。
だれもが自分のいのちに責任があり、この星の森羅万象、生きとし生けるものへの敬意と愛を行動でしめす必要がある。
力を合わせ、調和し、母なる地球とつながり、満ち溢れるほどの霊的な力とのつながりを回復する必要がある。
そうすれば、わたしたちは胸を張って、世界最古の海洋民族の末裔として霊的進化への道を歩くことができるようになるのだ。
全員で手をつなぎ、海のために祈るときなのだ。