人生80%くらいで良いとか、まず自分の80%ってどこだよって話

本屋さんのビジネス本コーナー。
色とりどりにデカデカ載せられたキャッチコピーたち。
その中でも一際目立つ位置に飾られた本。

「自己肯定感を上げるには」

これが俗にいう「弱者ビジネス」とやらか。
自己肯定感という言葉を作った人を心底憎んでいる僕は、親の仇かというくらいにその本を睨みつけた。

そもそも、自己肯定感なんて言葉が無ければそんな意識はこの世になかったんだ。ただ、自分と折り合いをつけるのが上手な人とか、自分の改善点を見つめられる人とか、それくらいの意識でよかったはずなんだ。

それを「自己肯定感低い」という、まるでダメかのようなレッテルを貼って、当事者を追い詰めて、さらにお金を毟り取ろうだなんて…
まさに「鬼の所業」だなと思うのよ。なんだったら人を食い物にしているから、鬼そのものと言っても過言じゃない。
こっちの角が生えそうなくらい憤り感じるのとともに、本に手を伸ばしてしまうあたい…
く、悔しくなんかないんだからね?!

怖いもの見たさであると言い訳をしつつ、パラパラとページをめくると、とあるテーマが目に飛び込んできた。

「人生80%くらいがちょうど良い!!」

目の前が真っ白になった。
80%、80%とな...?それはどこを基準とした80%なんだ...?
これを読んだ人々は「よし、80%だな!」と思うのだろうか...?というか自分の80%ってどこだ...?
仮に今の場所から80%の力でジャンプしろと言われて、最初から80%で飛べる人はどれくらいいるのだろうか。食器を洗うときに80%の力で洗った場合、残りの20%は何にあたるのか。コップとかか...?
わかっていない、わかってないんだよ、君。
君たちの言う頑張り過ぎる人というのはさ、「今自分が何%の力で生きているかわからない」んだよ。まあ引き算すれば良い話なんだけど、変に引き算すると、今度は「本当にこれで良いのか...?」という不安に駆られる。そのせいで本来のポテンシャルすら発揮できない。THE・悪循環。

だから、そんなふうな人を見かけたら、一言「頑張ってるね」って言うだけで良いんじゃない?自己肯定感が、とかぬかしたが最後、今日一日奥歯に食べ物が詰まる呪い(まじない、ね)をかけられるぞ。

一通り吐き出してスッキリしたあと、なんとなくSNSを見た。

「人生60%できたらオッケー!👍」

ズコーーーーーーーーーーー!!!!


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