みお奥様のストーリー⑦
「んぁっ! あっ、ん……ッ!」
そこでそんな刺激を加えられるとは予想していなかったのだろう。
みおさんが結構大きめの声をあげて悶絶する。
立ち止まった場所は横断歩道のど真ん中だ。
交通量は決して多くないし、歩行者も他にほとんどいなかったけれど――だからこそ、横断歩道の途中で立ち止まった私たちは目立つ。
信号待ちのドライバーたちから、訝し気な視線が向けられているのを感じた。
みおさんは私よりも遥かにその視線を明確に感じていることだろう。
「~~~っ!」
色々な理由で体を震わせたみおさんが、声を殺して呻く。
「たくさんの人に見られてますよ。ほら、あそこのドライバーとか、みおさんがどうして悶えているか気付いていそうですよ?」
煽るように囁く私の腕にすがりついたみおさんの体が、ひと際大きく跳ねた。