野菜を出荷する時の規格は誰目線なのでしょうか
先日、近くの家庭菜園を少し大きく楽しんでいる人から
「 白ネギ立派になただろう、この曲がったのがあまくて美味しいんだ 」
とニコニコ顔で、子供達に持って行く為に収穫したんだよねと言っていた。
程よく身の太りも良く、綺麗で本当に美味しそうでした。
野菜など栽培しています まるはな農園です 🍅
一般的に白ネギの栽培は、太くて曲がっていない、真っ直ぐなものが
秀品とされ、少しでも曲がっていると規格落ちになっていると思います。
白ネギを栽培したことのない僕は、本当の本当の出荷規格を知らないので
あくまでも出荷イメージです。
市場やスーパーで並んでいるものは、ピンット真っ直ぐで綺麗なものが
並んでいます。置き方でも、真っ直ぐな白ネギは曲がってきてしまいます。
栽培においても、
白ネギの白い部分を育てるのに土寄せを何回かに分けて行います。
真っ直ぐで、白い部分の長い、白い部分の太い、綺麗なものが
市場では高値がついています。
曲がったものは、価格が安くせられてしまうのか、出荷されているのを
みたことがありません。
そこでふと思うのです。
生産者の作っている野菜や果物は、誰に向けて栽培しているのだろうか?
今回のように、曲がった白ネギは、
曲がることで生育に負荷がかかり、そのストレスで身が甘くとろとろになって
美味しい、と作っている方が言っている。
にも関わらず、市場には出荷されていない現状があります。
生産者の目線は、相場という文字が大きく気になるところで、
市場で高値で競って欲しい為、
市場目線、仲買目線になってしまっています。
そこは、僕のトマトでもそうですが、消費者様の求めるものがここ!
と思っても、商品鮮度が落ちやすかったり、輸送に向かなかったりすると
どうしても流通にのせやすく、棚もちのいい物が前提で、
良い物とされているように思います。
その中で、少しでも消費者様のに喜んでもらうモノを作るのは
前提ではあります。
話は白ネギに戻しますが、
真っ直ぐなものが良い白ネギとされる中、ある産地では、
あえて白ネギを曲げる栽培方法で『甘くてとろとろ』を打ち出して
販売戦略をしている産地を思い出しました。
⬇️
仙台の曲がりネギです。
通常の白ネギ栽培より手がかかり、栽培者泣かせのようです。
手間もかかり、栽培が難しいのになぜ栽培しているのか。
それは消費者様目線ではないでしょうか。
とにかく美味しくて、白ネギ特有の白い部分の中身のとろとろが
美味しいものを食べていただく、消費者様へ届けたい、栽培したい、
の結果ではないでしょうか。
生産物の出荷規格の感じるところは、すごい複雑で、消費者は
『何を求めている』のだろうか、と良く議論する。
その間には、市場、仲卸、輸送、陳列、売れるまでの棚置きなど
いろんな場面でいろんな人が関わっている現状を見据えての議論となる。
すると、いつの間にか目線がずれていっている現状。
これからは本当に消費者様が何を求めて、その求めているものを
いかに栽培して届けれるのかを議論しなくてはならないようになる
と感じた先日でした。
野菜、果実、栽培するの楽しいですよ、それに加えて収穫の醍醐味は
新鮮でみずみずしいモノに出会える事ができます。
ありがとうございました。