鹿革についてのあれこれとスクエアトートのこと。
6・7(金)〜6・15(土)まで道後ブリッジさんにて行ったブリッジ×PETTICA コラボバッグスペシャルバージョンの受注会で新たに使った鹿革についてのおはなしを再掲します。
鹿革のおはなし
どどーん!これが鹿革。
もっとも一般的な革は牛革ですね。牛革は日本では半裁(半身)の状態で流通しています。200〜 300デシ(10cm×10cmで1デシ)くらいのものが多いでしょうか。写真は鹿革です。鹿革は半裁では無く一頭分ですね。これで124デシです。
今回の受注会用に初めて鹿革を仕入れてみました。鹿革は日本でも昔から武具や衣類に使われており、軽くて丈夫なうえに通気性が良いという特徴があり、しかも非常にキメ細かく、ふかふかとした独特な手触りが特徴です。わたしもブリッジさんもこの独特なふかっと触感が大好きで今回ぜひ使ってみましょう!ということになりました。
その一方革の銀面(表面)が剥離しやすいというデメリットもあります。
とはいえ、剥離したところで「鹿革のアジ」として捉えられている方も多いようですが、「傷がつくのは許せない!!」と思う方には牛革をおすすめします。(牛革でも傷は付きます。比較的丈夫だと思います)
ちなみに私もブリッジさんも「アジ派」です(笑)
革をもうちょい詳しく
腹の部分はキメが不均一で使いにくい部分です
さて、次に革を型紙通りに断裁していくのですが、革は布と違って品質が均一では無く、部位によって硬いところ、柔らかいところ、薄いところなどがあり用途によってそれらを見極めながら断裁していきます。
写真中央に傷がありますね
そして生きていたものなので、当然傷もあり、焼印などもあります。そこをうまく避けて無駄なく革を切り分けるのが腕の見せ所とも言えるでしょう。
そんな革ですのでどうしても大きなサイズのピースを取るのはリスクが高くなります。革の中央に傷があったら通常なら2枚取れるところが一枚しか取れない、なんてこともあるのです。しかし計算上どの部位も丸っと含めて「1デシあたり〇〇円」と計算します。
なので市販のバッグはデザインに見せかけ小さなピースで断裁できるように工夫してあることが多いのですが、今回企画しているバッグは贅沢に大きなピースで断裁してシンプルに作ることにこだわりました。
鹿革にはリネンの裏地をつけます。牛革は素材感を活かして裏打ちは無しですが、革のポケットをお付けします。
スクエアトートはサイズは雑誌もパソコンもマルッと入る頼もしいLサイズと、お財布にペットボトルと普段使いに丁度いいMサイズの2タイプがあるのですが、鹿革はサイズの関係でMのみの展開となります。
受注会には写真のブラック以外の革見本もご用意します。サイズ、お色、革を選んで店頭にてご注文ください。約1ヶ月後〜のお渡しとなります。
いつもの大人カジュアルに使えるピッグスエードとはまた違う”より上品”によりTPOを選ばない牛革と、鹿革でお作りする受注会です。これらの革では受注会だけでの販売となりますのでどうぞお楽しみに。
(ブリッジさんでの受注会は終了しましたが、不定期で開催予定です。またイベント出店時にミニ受注会をすることもありますので詳細はお問い合わせください。)