慣れずに、変える。
この写真は、8歳の繁殖引退犬(トイプードル)の歯石です。
この記事は、こうなる状態まで繁殖犬として使われてきたことに対する怒りや悲しみを訴える内容ではなく、どうしたら解決できるのか、を考えてみた内容なので、よろしければお付き合いください。
環境省は昨年、ペット先進国に見習い繁殖年齢は6歳まで、という方針を発表しました。
でもこれはあくまで「方針」であって、いつどんな形で施行されるのか、どんな罰則があるのか、どうやって確認するのか、具体的な時期も内容も細かな事は決まっていません。
現状は、楽しく遊べる時間が残り少ない高齢の子にはどうしても家族が見つかりにくいので運営も寄付に頼らざるを得ない部分が多く、その寄付には同情や怒り、悲しみといった負の感情が入っています。
最後まで里親が見つからなかった高齢の子は産まれてから最後まで家族が出来ることなくこの世を去ることになります。もっと早く引退していれば、家族と過ごす楽しい第二の人生が待っていたのにも関わらずです。
この状態はどう考えても正しいバランスではなく、どちらが悪いとか正しいの問題で片付けたら解決に進まないと思います。
里親譲渡を行っている立場としては、法律による解決を待つ、そんな不確かな希望をあてにしながら酷い状態の子を引き取り続けることに対して”慣れて”はいけないと思います。慣れずに変えていくにはどうしたらいいのか。
ペットショップで犬の購入を検討する際、「この子はお母さんが何歳で出産した子ですか?」と聞く事が全国に広がれば確実に変わると思います。
この記事を読んだ人だけでも、母親の出産年齢が7歳以上だったらできる限り検討から外していけば、その声と行動はいずれペットショップに届き、ブリーダーに届きます。
繁殖は6歳で終え、引退後すぐに里親を募集することが当たり前の世の中になれば、犬猫にとっては楽しい時間が十分残った状態で引退できる世界になるし、しっかりと犬猫の人生のラストまでを想定した上で計画的に繁殖をしているブリーダーは社会的地位やプライドが上がり、7歳以上で出産された子は販売しないペットショップには高齢出産を抑制する機能としての存在意義が出てくるのかなと思います。なにより、引退犬の流通スピードが早くなるので、犬の過剰な出産がなくなる事が大きいと思います。
地球温暖化のような複雑な問題ではありません。一つ一つは小さくても、確実に前にすすめる行動であれば数が集まれば大きな流れになると思います。
最後にもう一度、ペットを購入する際に
「この子はお母さんが何歳で出産した子ですか?」と聞くことです。
せっかくなので、希望は大きく。全国に広がってほしいので、ネーミングをつけるとしたら、
Ask Mother's Age (母親の年齢を尋ねる)の頭文字をとって、AMA運動。#AMA運動
当店のホームページ http://www.pets-hop.com
インスタグラム https://www.instagram.com/pets.hop/
PS その後、画像の子は当店で歯石除去をしてもらいました。