かなり変わったスピーカーを愛用しています: マグネパンMMGi
自分の稼ぎでオーディオ機器を買えるようになった大学時代以降、スピーカーだけでも両手指に収まらない数を買い替えました。
といっても、実家の父が持っていたような大型は、若造の狭い安部屋には無理。ブックシェルフかせいぜいトールボーイでした。
結婚して子供もでき、一軒家に住むようになっても、その「箱庭的オーディオ」志向は変わりません。
いま愛用しているのは、まるでパーテーションのようなスピーカー、アメリカのマグネパンMMGi です。
アルミの薄膜を電磁的に振動して音声に変換する「マグネトスタティック方式」という動作原理。
かつてのQUADやSTAXを思い出しますが、専用のアンプは不要。普通のダイナミック型スピーカーと同じようにアンプにつないで鳴らします。
特殊な方式のためか、オーディオ専門誌でもキワモノ扱いでしたね。
いわく
「薄膜振動で重量が軽いから低音が出ない」
「普通のアンプでは出力が足らず貧弱な音しか出ない」
「前後両面から音が出るので狭い部屋では無理」
「アメリカ家庭のホームシアター用の安物」
「日本の湿度では、アルミの薄膜がせいぜい2−3年でダメになる」
7年間使ってみて、いずれも的を射ていないと確信しました。
もしかして、購入どころか視聴もしていない人たちの「感想」に過ぎなかったのではないでしょうか。
私はオーケストラとオペラを好むクラシックマニアです。
繊細な中高音の表現、サウンドステージの広がり、各声部の分離、豊かな低音、などなどに不満がないからこそ、7年間も飽きずに愛用しています。
バスドラムの腹にこたえる超低音はもちろん無理ですが、そんなもの出したら家族や隣人から苦情が来ます。
狭い書斎がまるで音楽ホールのように響く錯覚があって、大いに満足しています。
残念なことに、日本の代理店がマグネパン製品から撤退し、またミネソタ州のマグネパン本社サイトを見ても活発なビジネスマインドが感じられません。
日本のSTAXと同じくOne&Only ですから、今後もビジネスを継続してもらいたいものです。
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