ドキュメンタリー映画の上映とトーク「記録のまなざし」
詳細
ドキュメンタリー映画の上映とトーク「記録のまなざし」
2025年3月15日(土)、16日(日)
even supported by チョウエイハンズ(仙台市青葉区国分町3丁目2-3 プレイス・ハンズビル4階)
1プログラム 1,000円(定員あり・予約優先)
<予約・問い合わせ> fukuhara@petrajp.com
※ご予約の際は、上記アドレスに「お名前」「予約日時」「人数」をお送りください。数日経って返信のない場合は再度お問い合わせをお願いいたします。
上映会について
「記録のまなざし」では、ドキュメンタリー映画の上映とトークを通じて「記録すること」自体を問い直す機会をつくります。
仙台空襲の記録を通じて現在から過去を想起する『オロポ』など、地元・仙台で撮られた作品に加え、認知症の妻を手探りのカメラで撮った『おてんとうさまがほしい』、三里塚に暮らすひとりの女性を親密な視点から捉えた『草とり草紙』など、貴重な過去の傑作を上映します。
また、映像作家の飯岡幸子さん、小森はるかさんをむかえ、「記録すること」の映画が持っている意味を、観客のみなさんとともに考えたいと思います。
プログラム
A
『草とり草紙』1985/82分
監督:福田克彦
三里塚を長年撮ってきた小川プロを離れた監督が、空港建設工事に反対を続ける染谷カツの生活を8ミリフィルムで記録した傑作。作品は、明治32年生まれの彼女が語る19の物語によって構成される。
B
『おてんとうさまがほしい』1994/47分
撮影・照明 : 渡辺生
構成・編集 : 佐藤真
照明技師の渡辺生が、病に冒された妻・トミ子と、彼女を取り巻く人々を撮った作品。ビデオと16ミリで撮影された膨大な素材を『阿賀に生きる』の佐藤真が構成・編集し、唯一無二の美しい記録映画が生まれた。
C
『オロポ』2025/30分
監督・脚本:福原悠介
古本屋でたまたま手にした空襲についての手記集を読み、そこにあらわれる場所をさすらう男。自らの記憶と他者たちの記録が、想起によって交錯していく。現在のまちの風景と朗読による、映像の短編小説。
『鈍行旅日記』2023/60分
監督・脚本:福原悠介
三里塚、広島、水俣など、かつて映画で見た土地を鈍行列車で巡りながら、時を経た記録とそれを受け取る我々がどのように変化していくのか、その行く末に思いを馳せたロードムービー・シネエッセイ。
タイムテーブル
3月15日(土)
11:00 A
12:50 B
14:00 C+トーク 福原悠介(映像作家)
16日(日)
13:30 C
15:30 B+トーク 飯岡幸子(映像作家)
17:40 A+トーク 小森はるか(映像作家)
プロフィール
飯岡幸子(いいおか・ゆきこ)
1976年福岡県生まれ。映像作家。映画美学校ドキュメンタリーコースにて佐藤真氏に師事し、映像制作を始める。監督作に「オイディプス王/ク・ナウカ」(00)、「ヒノサト」(02)。撮影を担当した作品に、森井勇佑監督『ルート29』(24)、清原惟監督『すべての夜を思いだす』(22)、濱口竜介監督『偶然と想像』(21)、杉田協士監督『春原さんのうた』(21)など。2024年には井戸沼紀美と共同で特集上映「日々をつなぐ」を企画、東京、大阪、京都で上映活動を行った。
小森はるか(こもり・はるか)
1989年静岡生まれ。映像作家。瀬尾夏美とのアートユニットやNOOK(のおく)のメンバーとしても活動。2011年以降、岩手県陸前高田市や東北各地で、人々の語りと風景の記録から作品制作を続ける。現在は新潟在住。代表作に「息の跡」(16)、「空に聞く」(18)。小森はるか+瀬尾夏美として2019年に発表した「二重のまち/交代地のうたを編む」は、シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭コンペティション部門特別賞、令和3年度文化庁映画賞文化記録映画優秀賞を受賞。最新公開作品に「ラジオ下神白」(23)。
福原悠介(ふくはら・ゆうすけ)
1983年宮城県仙台市生まれ、在住。映像作家。地域の文化とそこに暮らす人々の日常を記録する。おもな監督作に、映画『家にあるひと』(18)『ロッツ・オブ・バーズ』(22)。また、小森はるか監督『空に聞く』をはじめ、『うたうひと』(11)『ラジオ下神白』(23)などに参加。小説「何もない部屋」で第6回ことばと新人賞佳作。記録集「セントラル劇場でみた一本の映画」企画・編集。本上映会主催。
主催:ペトラ(福原悠介)
助成:公益財団法人仙台市市民文化事業団