フランス映画「エール!」、音のない歌にじんわり〜
2015年公開の映画「エール!」を観ました。原題は"La Famille Bèlier"。まんま、ベリエ家のお話です。
映画のレビュー・あらすじ紹介はほかにお任せして、とりあえず予告編はこちら。
なんの予習もなく見はじめたので、あれ?この主役の女の子、な〜んか見たことあるなぁ、きっと歌うまいから今では有名になってるかも、なんて思ってたら、やっぱり超有名歌手ルアンヌでした!失礼しました。。。
フランス語を勉強するのに、人気の歌手の歌を聞くのはどうだろう?と思って調べたことがあって、そのときにざっくり聞いたルアンヌ。まさか演技も上手だなんて。すごくピュアで強くて賢い女の子にぴったりで、かわいかった!
フランスの映画って、これいいの?ってくらいの裸やらドラッグやら出てくるイメージがあったので、そこまで卑猥ではない家族ものを探していて、たまたま見つけたこの映画。これがちょうどいい感じでした。
「家族もの」といってもそれほどごてごてでもないし、周りにもそれほどいじわるな人もいないし、びっくりするほどショックな事件も起こらない。
ほんと、ちょうどいい感じ。(やっぱり卑猥さはあるものの、笑える程度)
そしてこの映画の中心は「歌」。
教えてくれる先生もまた味のある先生で、選曲がミッシェル・サルドウひと筋!どんな巨匠かも知らないわたしも、一度聞いたら頭の中に残ってしまう、そしてトイレで(ふつうはシャワーか?)口ずさんでしまう、そんないい曲ばかり出てきました。
その中でもわたしが好きだったのは"En Chantant"。それでは聞いてください。ルアンヌさんによる"En Chantant"。
元祖ミッシェル・サルドウの歌はここをクリック!
上のビデオ内の英訳がすこしダイレクトの感じがするので、ほかのサイトを見たりして、やっぱりいいなと思ったサビのところをご紹介。
ほんとそう!歌っていればなんでもおっけ!
ーーーここからネタバレ注意ですーーー
この映画の1番の見どころはもちろん最後なんですが、わたしがいちばんじ〜んときたのは、最後ではなく、発表会でデュオを歌うところ。
このシーンだけ、じつはなんと音がない!!
ルアンヌ演じる女の子ポーラの家族はパパ、ママ、弟の3人とも音が聞こえない聾唖者で、それでもこの発表会には来ていて、ポーラの歌うところを「見て」います。その事実がいちばん伝わるシーン!
歌っているのに、わからない。どんな歌なのか、どんな声なのか。
きっときれいな歌声なんだろうな、聞いてみたい。
周りの人たちが涙を流して聞いているのに戸惑ってしまう。
そしてとても誇らしく思う。
そんな気持ちがよく伝わった映像でした。
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というわけで、フランス語の勉強のためのフランス映画でしたが、すっかり歌に聴き惚れてしまいました。
つぎは、字幕をフランス語にして、文を見ながら観てみたいと思います!