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いつか行きたい『至福のレストラン 三つ星トロワグロ』
こんにちは。あるいはこんばんは。おしゃま図書です。
先日『至福のレストラン 三つ星トロワグロ(Menus-Plaisirs Les Troisgros)』を観てきました!
マヌケな私は、4時間超えの大作だと知らず、「あ、三國シェフのトークがある!」と、思わずポチリ。気軽に観に行ったら、ガツンとやられました。途中休憩がありました。眠気覚ましにジンジャーエール飲みました(コーヒーが飲めないので、眠気覚まし対策はいつも一苦労です)
でも、90オーバーのフレデリック・ワイズマンは140時間も撮影して、それを、4時間まで縮めたそうなので、「見るだけで疲れるわー」とか言えないっす!!!(でも、ホントはちょっと寝ちゃった)
私たちは日頃、いかにナレーションに頼っているのか
ワイズマンの映画で見たことあるのは、オペラ座のやつと、クレイジー・ホースのやつかな。大体、ワイズマンが実際に見たり体験したりして感動してドキュメンタリーを撮る、という流れですよね。今回もそう。トロワグロの料理と、この空間に感銘を受けたからこそ撮影をしている。要は、ワイズマンの目を通してみる、ワイズマンが感動したトロワグロなのよね。
まず、はじめに思ったのは、私の記憶が確かなら、ナレーションもテロップもないので、「絵の説明」をしてはくれないということ。最初、人間関係を掴むまでちょっと苦労しました。ここはどこかな? とか。これが長男だよね? とか。でも、普通の日常にナレーションもテロップもないわけで、どんだけ日頃、絵を見ているようで文字や言葉の情報に頼っているのかと思い、愕然としました。
そして、そこには私の知っているのとは全く違う「レストラン」がありました。
食のフランス語がてんこ盛り
お話は、三代目ミシェル・トロワグロと、その息子たち(セザールとレオ。二人共料理人になっていて、一緒に店を切り盛りしている)の日常です。
ときにフロマージュリーを訪れたり、ワイナリーを訪れたり…。自分のとこの庭でも野菜をつくっている。生産者たちと対話し、リスペクトしていることがうかがえる。
レシピを確認するときに、エスコフィエとラルース料理百科事典をみるように若いスタッフに言うところや、お客さんに厨房(めちゃ広くてきれい。まるで、教室みたい)を案内して説明、ソムリエも、サービスのスタッフも、シェフも、みんな食べて、飲んで、人生を語る。まるで、対話こそがガストロノミーの本質ででもあるかのように(単におしゃべりなだけ?)。なんか、フランスの豊かな、本気の食文化を見せられた感じです。
三國シェフのお話も良かった!
これを、解説動画として、映画の後に見せたらいいのに、と思う。
おそらく、この映画を観に来る人の中に「トロワグロって誰? 三國シェフって誰?」という人は来ないような気はしますが、三國シェフが、この映画に出てくる三代目ミシェル・トロワグロと出会ったときのこと、厨房を見せるスタイルはあそこだけ、といったお話などは、とても面白かったです。
(三國シェフは、トォアグロって言ってた。多分、カタカナでトロワグロと書くより、ネイティブに近いんだろうな)
実は、その長尺さ故に若干寝てしまったのだけれど、三國シェフが話してたところはちゃんと押さえてたので、トークについていけました。ホッ。
三國シェフも、「料理を見せてほしかったよね」って言ってましたが。確かにね。盛り付けの途中とか、食べてるところは見せてるけど、ワイズマン的には、人との関係性のほうが興味をひいたんでしょうね。
アリアケパンチ7号もぜひ
ゲスいお話になりますが。
日本のアニメやマンガから日仏文化の違いを考える『アリアケパンチ』7号では、フランス料理と日本料理のあいだにある「アニメ飯」を取り上げています。
三國シェフが「ジャポニゼ」に至るまでのこと、師匠アラン・シャペルとの関係の中で書きましたが、もう少し、ミシェル・トロワグロとの関係についても触れたらよかったかもしれないと、このドキュメンタリーを観て思った次第。でも、フランスでなぜ今、こんなに日本料理が浸透してきているのかを知るガイドとして、食べることが好きな方に、ぜひ、読んでいただけたらなーと思っています。
タコシェ、シカク、ホホホ座ではネット通販でもご購入いただけます。
◯タコシェ(東京・中野区)
フランスで人気の、漫画やアニメに出てくる料理を再現したり創作する「アニメ飯」を特集したアリアケパンチ7号。第一人者Gastrogeekさんのレシピでカツ丼を再現したり、NARUTOレシピ本のレビューを通して、料理の伝播と変容を追います。https://t.co/sQq4swvRfA pic.twitter.com/Ez59Frc3YY
— タコシェ TACO ché (@tacoche) January 6, 2024
シカク(大阪・此花区)
【 #シカク入荷情報 】フランスと日本の文化の違いをアニメやマンガを通じて考察していくシリーズ「アリアケパンチ」の第7号「花の都はアニメ飯〜ツッコミ編〜」特集号が入荷しました!マンガ・アニメを通じてフランスに広がりつつある日本食を色々な角度から考察します。https://t.co/cdw42I2l4v pic.twitter.com/FdgixxJ0F9
— シカク@原田ちあき・tacomiya個展9/1まで (@n_SHIKAKU) February 1, 2024
ホホホ座浄土寺店(京都・左京区)
<本日の気になる入荷>⑥『<漫飯制作キット付>アリアケパンチ7号』 アニメ飯特集。1分でたどるフランス料理の歴史、僕のヒーローアカデミアのカツ丼、なぜSanaeはNARUTOのレシピ本を出せたのか、日本人がつくる「フレンチ」とフランス人がつくる「日本食/アニメ飯」などhttps://t.co/3lEsKVmKX6 pic.twitter.com/uRztTl2s4R
— ホホホ座浄土寺店 (@hohohoza) February 18, 2024
店頭で販売中のお店としては、
下北沢の本屋B&Bさんにこの号を置いていただいていて…。好きな本屋さんに置いてもらえるのって、すごくうれしい。
ぜひ、お近くの方、お手にとっていただけると嬉しいです。
【新入荷】日仏文化批評『アリアケパンチ』第7号(おしゃま図書@petiteleph)を入荷しました。
— 本屋B&B (@book_and_beer) January 10, 2024
特集は「花のアニメ飯〜ツッコミ編〜」。美味しいラーメンをすする少年誌のキャラクターたちが目印です。 pic.twitter.com/nenFBZbvhp
店頭のみのお取り扱い店ではもう一つ、そぞろ書房(東京・高円寺)さんも、タコシェ以外でバックナンバーも並べてくださっている奇特なお店でございます! ZINE 好きなら絶対に一度は行ってみるべき!
というわけで。ちょっと脱線しましたけど。
アマプラとかで観られるようになったら、ずーっと部屋で流していたい。
そして、いつか、いつかね、フランスに行ったなら、一度は味わってみたいです。ちゃんとしたかっこして。