アズナブール生誕100年
こんにちは。あるいはこんばんは。おしゃま図書です。
皆さん、シャルル・アズナブールはお好きですか?
私は好きです。
最初に知ったのは、トリュフォーの映画『ピアニストを撃て』に出ていた、ちょっと心に傷を抱えたピアニストの役でした。
世界的にも有名な国民的歌手で、2018年に94歳で亡くなった際には国葬でした。
ちなみにフランスの国葬には二種類あり、すべての葬儀費用を国費負担する「国葬」と、追悼式典のみを国費で負担する「オマージュ・ナショナル」があり、アズナブールは後者だったそう。
今年のパリオリンピックでもたびたびアズナブールの曲が使われていましたし、オリンピックのクロージングセレモニー中のカラオケタイムでも歌われた彼の代表曲の一つ《Emmenez-moi》でお見送りしてましたね。
そして、今年は生誕100年ということで。自伝映画がつくられたんですね!
《Monsieur Aznavour》
10月23日公開だそうです。
そして、この映画の公開に先立って、France.tvではアズナブールのインタビューなどから構成されたドキュメンタリー《Dans la peau de Charles》全4話を配信しています。
《Dans la peau de Charles》とは、要するに、「シャルル自身が語るシャルル」みたいなことのようです。そのタイトル通り、演出が凝っていて、このドキュメンタリーの再現ドラマパートに出ているアズナブール役の俳優さんが、時折ナビゲートしながら、随所に実際のアズナブールの映像が挟み込まれていて、すんごくうまくつくられている。しかも、ここに出てくる役者さんがめちゃアズナブールにそっくりで!!! Alexis Menard さんです。
全4話で、幼少期から歌っていたこと、エディット・ピアフに見いだされ彼女の付き人みたいなことをやっていたときのこと、スターの階段を上るきっかけとなったステージのこと、などなど、節目節目を、アズナブール自身があちこちのメディアでインタビューに答えている映像でつないでいくスタイル。日本でも放送してくれたらいいのに…。というか、本当に、フランスってこういう自伝ドラマみたいの上手だよなぁ。特に、胸をうたれたのは、アルメニア地震に心を痛め、故郷のためにできることをと、自ら歌をつくり、それを歌手仲間(ジルベール・ベコーとかジョニー・アリディとか、ビッグネームだらけ!!!)と共に歌い、アルメニアのために尽くしているところ。恐らく、アルメニアの人たちにとっても、アズナブールは国民的英雄でしょうね。
で、私、てっきり、映画もこの人なのかと思っていたら、映画の方は、タハル・ラキムがアズナブール役なのです。
そっくりだからいいってわけじゃないけれど。アズナブールの背格好とかは、テレビドラマの役者さんのほうが私好みでしたが…。FIGAROのレビュー(確か)を読んだら、アズナブールの子どもが映画を見て「お父さんがいた」と言ったそうで、タハル・ラキムの役作りにも期待が持てます。
フィガロの記事はこちら。
映画、日本公開されるかなぁ…。
日本でも往年のシャンソンファンも多いし、ぜひ公開してほしい。