アヌーク・エーメ追悼「モデルショップ」
こんにちは。あるいはこんばんは。
おしゃま図書です。
台風が温帯低気圧に変わった先週の日曜日、まだ関東地方も線状降水帯のおそれがあるなか、どうしても観たかったアヌーク・エーメ主演の「モデルショップ」を観てきました。
ヌーヴェルバーグの真珠(誰が言ったのか知らないけど、すごい美しいキャッチフレーズよねぇ)と呼ばれる「ローラ」の後日譚に当たる作品。日頃なかなか観られない作品をかけてくれるから、日仏学院って好き!
モデルショップの予告編
シェルブールの雨傘がヒットして、アメリカで映画を撮ることになったというジャック・ドゥミ。モデルショップって職業、本当にあるのかしら。ガチ風俗よりはライトでお金が稼げるという感じなのかな。下着姿とかでポーズをとって、写真を撮るという。かなりマニアックなお店。
ドゥミの映画は、登場人物が少しずつ繋がっているところが好き。三つの港町を舞台にした「ローラ」(ナント)、「シェルブールの雨傘」(シェルブール)、「ロシュフォールの恋人たち」(ロシュフォール)は、とくに登場人物が重なっていたりしているので、スクリーンの中の人物たちのことを、まるでずっと生きているみたいに親密な気持ちでみられる。だから、この「モデルショップ」も、ローラのその後を追うことができて、なんだかすごく懐かしい気持ちに。そして、また「ローラ」をもう一度観たくなった。
ローラの昔話に、フランキー(ナントにいたアメリカ兵)の話が出て、思わず懐かしいって思っちゃった。親戚でもないのに。
アメリカの、ちょっとカサカサした田舎町の風景もいいね。ちょっと、ヴェンダースが撮るアメリカみたい。ドゥミって、こういう映画も撮るんだね、と思った1作でした。