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日本人としての想いを異国で巡らす
オテル・デ・ザンヴァリッド、通称アンヴァリッドのフランス軍の歴史に関する国内最大のコレクションがある軍事博物館。
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その最後の展示室には、第二次世界大戦時の日本軍にまつわる展示がありました。当時の装備品や武器、そして写真や映像を目にするうち、胸の内に重いものがじんわりと広がっていきます。
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日本人として、この場所で祖国の激動の歴史と向き合うと、何とも言えない複雑な気持ちがわき上がってきます。多くの若者たちが戦場で命を落としたことを思うと、自然と涙がこぼれそうになる一方で、彼らの犠牲の上に築かれた平和な今の日本があるのだと実感せずにはいられません。
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命を懸けて守られた故郷を、私はこうして異国の地で振り返り、感謝とともにその恩恵を感じます。戦後の驚くべき復興と経済発展は、彼らの犠牲の延長線上にあるのだと、改めて思わされます。
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ただ一方で、物質的な豊かさが増すほどに、かつての精神性が少しずつ薄れているのではと、心がざわつくこともあります。夢を抱き、家族と温かい日常を大切にできる今ですが、その「当たり前」は、多くの人がかつて命を懸けてくれたからこそ得られたもの。
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私には、今この時代を生きる者として何ができるのか——それは、戦時下の人々の思いを忘れず、次世代へと日本の文化や心をしっかりと伝えていくことなのかもしれません。
そして彼らが今の日本を見たらどう感じるのか…。
フランスの地で、そんなことを静かに思いました。
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