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「アナタの我楽多はアタシの宝物」


さっきまで居たような気がする

こたつの横まるで猫みたいに
ずっと一緒に座ってた古いラジカセ
たぶん聞いたことのないヒット曲

テレビの上にはあの頃が一杯で

初めての日本髪、千歳飴
髪を結ってのぞく首筋を恥じらい
せっかくの晴れ着にも曇り顔

バスタブに浸かりながらシリアルを
母親に即されて食べるみたいな
古いアメリカ映画の真似っこして
弟と叱られた夏休み

●億年の涙閉じられしダイヤかな
会場の一番後ろからずっと見つめて
呟くようにボソっと言ったと
後から聞いた

この空間は永遠に存在するものと思ってた
いつでも迎えてくれる所のはずだった
子どもの頃は、大人になっても、思ってた

窓の外
地上に降りるまでの雪たちの語らいのよう
きれいに消えていくこんなにあっけなく

ここに残るものがせめてもの証
我楽多みたいなものでも大切な宝物
お父さんと、お母さんの

꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱
屑之瀬いらさんとのコラボ朗読会。
One Night ☆Dream第三夜ちゃもいらリターンズ

募ったお題から詩作をして、朗読するというコラボにて

こちらは単語ではなく一行文でのお題で、6ついただいたそれらを全て組み込んでの作品です

いただいた一行文はこちら
『髪を結ってのぞく首筋を恥じらい』月森うさこ様
『⚫億年の涙閉じられしダイヤかな』ひいらぎ様『バスタブに浸かりながらシリアルを母親に即されて食べる』 へちゃ様
『地上に降りるまでの雪たちの語らい』 山田小太郎様
『聞いたことのないヒット曲』C3665C様
『アナタの我楽多はアタシの宝物』 まる様

もう、うんと悩みに悩んだ末に
一つ一つをアルバムの1ページとして、思い出を綴る形にしてみました。
それぞれに個性的な一行文をありがとうございました♪

お読みくださった皆さま、ありがとうございました😊

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