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[連詩]向こう


扉の先の未来は何か
部屋の中には何があるのかわからない
聞いたことのない場所まだ見ぬ景色
嗅いだことのない匂い
その部屋に僕は足を踏み入れる

かちゃりと小さく音を立てて開く扉
顔を上げる勇気がなくて
視線は足元のまま
薄暗闇に光が広がっていく
扉から手を離せば頼れるものは自分だけ

目に映る景色それは幻想的な蒼色の壁と長机
目を見開いて辺りを見渡す
鯨や海豚の絵が描かれた長机に一枚の紙
ここは海の中だよ気に入った子を選んでくれ
選択した子が君の相方だ。何処にでも行ける

見渡した先の先
僕はどこに行きたいのだろう
目線はあちこち彷徨った
優雅に泳ぐ海亀がさぁ乗りなと誘うから
迷わずその子を指さした

僕は背中に跨って向こうを目指して亀に言う
「光」が指す方に僕は行きたいんだ
見たことのない世界 知らなかった世界を
色とりどりの魚達や海藻を掻き分けて
右へ左へ 前に進む まだ見ぬ向こうへ

海面は白く揺れて光の粒がぷちんと弾ける
あの向こうは僕の知っている場所
でもここから先は知らない場所
相方の海亀くんは顔が広くて皆が手を振る
僕も負けずに、初めまして!まだ見ぬ未来

꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱


やすのりさんとの連詩、第2弾。
タイトルはやすのりさんの提案👍
1連3連5連がやすのりさん。2連4連6連がちゃも月です。
そして今回は「カタカナ語禁止」という縛りを設けて作りました。

1連を読んで私がなんとなく流れを思い描いたものとは打って変わって、ファンタジー路線の作品となりました。
とても楽しかったです♪
やすのりさん、ありがとう😊
そして、最後までお読みくださいましてありがとうございました(*ᴗ͈ˬᴗ͈)ꕤ*.゚

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