月めくり［シロクマ文芸部］

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月めくり
くり返しの指さき

細くたなびく
雲のはごろも

さざなみの
白く泡立つ砂の上
足首をひたす

潮風に包まれて
地球が欠けていくのを
かかとで感じる

はるか遠くの
命の響き

星が落ちた
一瞬のひかり

すべてを飲みこむ
黒い波

波音は世界を満たしながら
無音の海底に帰ってゆく

悠久のくり返し
月めくり

ときの
つめあと
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