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公園愛護会をつくってみました その1:公園愛護会って?

なぜ公園?

ひとくちで言えば、まあ公園が好きってことなのでしょう。
思えば、小学生が自転車に乗って行ける範囲の公園を地図で探しては遊びに(探検に?)行ってみたり、車でどこかの公園の前を通るたびに「ここで遊んでいこうよー!ちょっとでいいから〜!」と叫んでは親に却下されるという子ども時代を送っていました。

親になった今も、公園は日常で。立場変われば、視点も変わって、いろんなことが見えるようになったり、はたまた見えないようになったり。公園の、いつでもウェルカムで、のんびりした感じ。緑があって、風が吹いて、気温も匂いも音も、まさにそこに毎日の季節がある感じ。適度に整備された安心感。誰かに会える偶然や、なんとなく挨拶したりおしゃべりしたりしちゃうような、ゆるやかな空気。

大自然の山や川なら、もっとダイナミックで、もっとスケールが大きくて、豪快で雄大で、時に厳しくも、その分得られるものも大きい、みたいな感じでしょうが、中途半端にシティーガールの私には、人の手の入った公園の森くらいがちょうど良かったりして。公園って日常のちょうどいいアウトドアな感じですね。

公園にもいろいろあるようです

公園って、全国に10万か所以上もあるんですね。大小さまざま。大きな公園代表といえばやはり国営公園。昭和記念公園や、ひたち海浜公園、木曽三川公園など。そのほか、大規模公園と言われるものや、総合公園運動公園など、大きさや機能で分類されています。

近所の公園といって真っ先に思い浮かぶような、小さな公園は街区公園といって、10分くらい歩けば行けるくらいの少し大きなタイプの近隣公園、そして中央公園と呼ばれる規模の地区公園が、私たちの暮らしに近い公園として活躍してくれている感じでしょうか。

街区公園は全国で87,000か所以上もあるとのこと(詳しい数字などは国土交通省の都市公園データベースで見られます)。あ、なんだか勉強みたいになってきました。ちなみに一説によると、コンビニは全国で58,000、郵便局は24,000、神社は88,000くらいあるんだとか。

良い公園って?

気持ち良い公園ってどんなだろう?とふと考えたとき、清潔だったり、安全安心だったりという、最低限の環境が整っていることかなと思いました。人の気配がある公園って気持ちが良い(逆に人気のない公園って怖い)。

最近ではオシャレなカフェができたり、人の集まるフェスをやったり、稼ぐ公園とかいろんなことが言われているけど、まずは汚い暗い怖いみたいな3K的マイナス要素がないというのが一番だよね。それが、公園の良さである「いつでもだれでもウェルカムだよ」ってことににつながっている。でもそれって実は簡単なようで難しいことなのかもしれない。

地域の人と一緒に育てる公園愛護会

公園を作るのも管理するのも行政な訳ですが、地域に暮らす人が行政と協力しながら一緒に良い公園に育てていこうよ!という(ものすごくざっくり言いました、はい)、公園愛護会という制度があります。地域住民のグループが、定期的にそうじや草取りをしたり、遊具の破損や危険なところを発見して報告したり、花壇をつくったり、イベントをしたりする。行政はその活動を支援し、活動内容や公園の面積によって報奨金を出したりする、というもの。

これ、昭和36年に始まった制度で、その年に横浜と京都で始まったようです。細かなルールは違ったりするものの、全国的にわりと多くの市区町村に存在しています。ざっと50くらいの市区町村を調べてみたところ、力の入れ具合も、情報の出し方も、報奨金の金額もバラバラ、それぞれ、多様性。町内会や子供会が、その地域の公園愛護会も担っているというのが、よくある基本パターン。ここでも毎度おなじみの高齢化と後継者不足の問題が大きい模様。

はっきり言って認知度も高くなければ、注目度もひかえめな公園愛護会。でも、みんなで一緒に公園を良くしていこうって考え方はとっても素晴らしいし、未来がある。活動をすることで、地域に顔見知りや友だちが増えたり、地域に自分の役割や居場所ができたりもするだろう。公園がみんなのものになる(物質的なことよりも、自分ごとになる心理的変化って大きいよね)ってとてもステキなこと。何より怖い公園が減るのはありがたい。ちょっとレトロな感じもするけど良い制度です。

誰でもできるの?

公園愛護会の活動は、基本的に誰だって参加できる。自分の住む地域のお気に入りの公園に愛護会があるかどうかは、市役所の公園課(もしくはそんな感じのところ)に聞いてみると、きっとすぐに教えてくれる。あれば、そこにジョインするのもいいだろうし、なければ、つくっちゃうのもありかもね。

ということで、公園愛護会をつくってみた

きっかけはいろいろあるけれど、いつも遊んでいる公園のひとつが最近少し荒れてきて、それが残念だったこと。伸びまくった草により遊べるスペースが極端に減っていたり、タバコの吸い殻が落ちていたりする様子に、仲間と「どうにかしたいね〜」とおしゃべりしてたこと。そして私が公園をもっと深掘りしてみたいと思ってたこと。

私たちは、町内会でも子供会でもなく、その公園が好きな個人の集まり。そこに住んでるからという義務じゃなくて、好きな人が集まってやってみようというスタンス。それって現代では(いや昔からきっとそうだよね)当たり前で、所属や立場を超えて、趣味嗜好で自由に繋がるクラブのような感じ。義務はつらいけど、自分からすすんでやることは楽しい。

そんなこんなで、いろいろな実験や手続きを経て、私たちが公園愛護会をどうやってつくったか、それって一体なんなのか、これから何回かに分けて書いてみようと思います。


次の記事 → その2:「ごみひろい+おしゃべり会」のつくり方


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