FP2級、たぶん合格した
写真:試験会場にて、同行したポインコ(弟)と私の影。
つい先日、FP2級の試験を終えた。合格基準の得点率60%に対し、自己採点の結果は学科試験、実技試験ともに90%ほどだった。正式な結果は3月に発表されるが、記入ミスがなければ合格だと思う。
FP2級では年金、保険、投資、税金、不動産、相続など日常的な金融知識を問われる。個人的には有意義な勉強ができて満足している。今回は、私のFP2級の勉強記録を書き記す。
勉強時間
計測したわけではないので推測する。試験前の3ヶ月間は毎日1時間ほど、それ以前は1日平均で20分ほどだったと思う。途中、勉強をしない期間が半年以上もあったので合計すると150時間ほどだろうか。
勉強方法
テキストでインプットして、過去問道場でアウトプットをした。難関資格ではないので「テキスト→過去問演習」という定番の勉強方法で十分だった。以下、過去問道場の学習履歴と、個人的な過去問記録(ともに学科試験)。
費用
ケチな性分なのと趣味でやっていることなので、できるだけ費用をかけたくなかった。特に受験料を節約するためにも一発合格したかったので「試験申込日までに合格水準を超えること」を目標にしていた。結局、申込期間中に最新の過去問を解くと70%(上の写真の一行目)を取れたので、安心して申し込んだ。要した費用は以下の通り。
改めて、資格収集は意外と「お金のかかる趣味」だと思った。節約のために試験日の昼食は自作の弁当でもよかったのだが、サイゼリアのモッツァレラチーズが食べたかったので贅沢をした。なお、帰りは交通費88円を浮かすために一駅歩いた。
知れてよかった金融知識
マネーリテラシーが高い人にとっては常識なのかもしれないが、私は勉強して初めて知ることが多かった。非常に多くの学びがあったが、ここでは私が「特に知れてよかった」と思う金融知識を3つ書く。
年金の免除申請
年金保険料の支払いは国民の義務とされているが、これは「原則」の話だ。「例外」として、合法的に年金保険料を払わずに済む方法がある。ひとつは「法定免除」と呼ばれるもので、主に生活保護受給者や障害基礎年金の受給者が対象となる。もうひとつは「申請免除」と呼ばれるもので、所得が一定基準以下の人を対象に支払い保険料の4分の1〜全額が免除される。
国民年金の受給資格の有無は「保険料を納めた期間(月数)」によって決まり、その受給額は「支払った保険料の額」によって決まる。免除申請をせずに保険料を未納のままにすると、将来の受給額が著しく低くなったり、最悪の場合は受給資格を得られない可能性がある。一方、免除申請をすれば、その免除期間は「保険料を納めた期間(月数)」としてカウントされるし、少なくとも保険料の2分の1相当額が将来の受給額に反映される。例えば、全額免除の場合、保険料を払っていなくても、保険料の2分の1相当額が反映される仕組みだ。
これは地味にすごい制度だと思う。国民年金の免除申請は、FIREした人たちの間で注目されることもあるようだ。「資産」ではなく「所得」を基準としている点は、将来的に改修される可能性もあるが、現時点では合法的に年金の支払いを免除される手段があることは覚えておきたい。
都市計画法の用途地域
都市計画法では13種類の用途地域が定められており、用途地域ごとに建てられる建物の種類や高さ、規模が制限されている。
近所に「マンション建設反対!」との旗を掲げた戸建住宅が10戸ほど密集している地域がある。おそらくマンション建設によって日照時間が減ることを懸念しているのだろう。しかし、そのエリアを調べてみると「第二種中高層住居専用地域」だった。そこは主に中高層住宅のための地域であり、既存の戸建住民がどれだけ「マンション反対!」と言っても、それが用途地域のルールに反する主張でない限り、止めることはできないのだ。
この光景を見て、私は知識の重要性を実感した。不動産業者が「このエリアは中高層住宅が建てられる地域なので、将来隣にマンションが建つ可能性があります」と親切に説明してくれるとは限らない。日照時間を確保したいのであれば、建築基準法に基づく高さ制限が適用される「第一種・第二種低層住居専用地域」や「田園住居地域」を選ぶべきなのだ。
用途地域は多くの場合、ネットで確認できるし、役所に行けば間違いなく閲覧できる。不動産を購入する前に用途地域を確認することは極めて重要だが、私自身、FPの勉強をするまではそんな発想すらなかった。
資金計画の係数
FP試験では終価係数、現価係数、減債基金係数、資本回収係数、年金終価係数、年金現価係数の6つの係数が頻出。これらは資金計画を立てるうえで欠かせない知識だ。
それぞれの説明は省くが、将来の資金計画を練る際に非常に便利。例えば、今後20年間にわたり毎年100万円を受け取りたい場合、年利5%で複利運用するとして手元資金がいくらあれば良いだろうか。ちまちまと手計算をしてもいいのだが、年金現価係数(年利5%、20年)を使えば一瞬で答えが出る。
我が家では「賃労働の必要性がなくなるタイミング」を算出する際に役立っている。例えば、今の生活水準を維持するためにはXX歳時点でYY万円が必要で、そのためには毎年ZZ万円を運用に回す必要があるな、みたいな感じで試算ができる。パラメータ(年齢、想定利回り、必要額)の組み合わせが複数ある場合、いちいち手計算していると気が遠くなる。こんなときに各種係数が役立つのだ。私は以下のサイトのお世話になっている。
あとがき
勉強してみたいことが多すぎて、次にどの資格を狙うか悩んでいる。FPとの親和性が高い宅建も気になるし、統計や数学も気になるし、情報関係も気になる。色々と情報を収集して計画しようと思う。