古き時代のモテ男性の苦悩〜男はなぜ、こんなに苦しいのか〜海原純子著〜
テストステロンに支配された男性は、女性にモテたい、ハーレムを作りたいという本能によって、女性にコントロールされ、現代まで続く一夫一妻制を健気に守ってきました。
本日は、『男はなぜ、こんなに苦しいのか〜海原純子著』に書かれている王道のモテ男と呼ばれるエリート男性がどんどんモテなくなっていく未来というお話をお伝えしていこうと思います。
男性社会の崩壊と自殺率
狩猟採取民だった頃、食料を調達するのは主に男性で、部族内の食料を全員に均等にわけ、男性は部族の長を務め、女性は家族を守るのが役目と綺麗に役割分担がされていました。
『サピエンス全史〜ユヴァル・ノア・ハラリ著』では、農耕革命によって、食料の安定供給を可能にしたことで、人類を増大させるきっかけとなったと書かれていますが、その一方で、その土地に人々を留まらせ、拘束すると共に、植物の奴隷となったとも伝えています。
それだけではありません。
狩猟採取民時代の男性は、ホモ・サピエンスにとって最も重要な役目である食料調達を行う役割によって、一家の長の言葉が『法律』と言われるほど、部族の中で尊敬され、強い権力を持っていたのです。
でも、農耕革命後の世界は、貧富の差が大きく出てきたことと、毎日、決まった労働によって、時間も場所も自由に使うことができなくなりました。
つまり、アリとキリギリスに例えると、狩猟採取民だった頃は、キリギリスのように時間と場所の自由が与えられ、心にゆとりを持つことができていたのに、
農耕革命によって、キリギリスがアリのように、毎日せっせと決まった時間と場所で働かなければいけなくなったことで、時間と場所の自由を失い、『心の余裕』を保つことができなくなったとも言えるのです。
2015年のデータによると、1960年以降の女性の自殺率は、34%も減少しているのに対し、男性の自殺率は、逆に16%も増加しているという統計が出ています。
台所に縛られていた女性が、先進国では大半が仕事を持つようになり、子供を産み、育て、今まで男性が担っていた仕事も受け持つようになったこと、
そして、家事に時間をとられることがなくなり、女性が外で働きやすい環境が整ったことによって、離婚率は上昇。
イギリスでは5世帯に1世帯の割合で、母子家庭となり、子供さえ作れば女性にとって男性は不要の状態となってしまいました。
かつて、狩猟採集社会の時、男性のテストステロン高値によっての弊害を回避するために始まった一夫一妻制度は、今まさに、限界を迎え、崩壊を迎えています。
男性は、女性に求められることで存在できる生物であるため、離婚すると、女性は10年寿命が伸びると言われる一方、男性は10年寿命が縮むと言われているくらいのダメージを受けます。
これから、女性の社会進出はどんどん拍車をかけ、男性の居場所を奪って行きます。
女性が男性を必要とすることが少なくなることによって、人類は男性という『性』が持つ意味を失い、人類自体が仲良く絶滅する未来が待っているかもしれない。
それがあまり遠くない未来に存在するかもしれないのです。
終身雇用制度の崩壊
「男はなぜこんなに苦しいのか〜海原純子著」には、女性の社会進出による現代の男性苦悩が語られています。
一昔前は、一流大学を卒業し、一流企業に勤めたら、安泰の時代でした。
男性は、狩猟採取民の時から、他の男性よりも食料調達が上手であることで、女性にモテ、遺伝子を残してきたという部分から見ても、
一流企業に入り、そこでステップアップすることに全力を注ぐ生き物であることが理解できます。
『知能低下の人類史〜エドワード・ダットン著』に書かれているように、男性は遊牧民時代に、少年の時に青年になるための儀式で、割礼などの際、痛みを表情に出すことで、結婚相手をもらえないことに繋がったり、自分も家族も辱めを受けるなど、
男性という生き物には、心の状態を顔に出すことが、恥ずかしいことであり決して、人に心の状態を悟られてはいけないと遺伝子に深く刻み込まれていると感じます。
でも、男性は、無意識に刻まれた『女性にモテたい』という思いと、『より多くの女性を確保したい』というハーレムを作りたいと願う本能によって、多くの収入を得るために、会社で出世することにエネルギーを使い、他の男性をライバル視することで、社内で孤立しながら頂点を目指す。
そんな過酷な環境で生きていきました。
でも、今の時代、一流企業に務めても、簡単にリストラされる時代です。
この企業に勤めれば一生安泰という『安心』を失った男性の心理的ストレスは、言いようのないものです。
その精神的ストレスによって、今まで男性は、強く、辛さを感じないように、凹まないように、と心を武装して、乗り切っていた一本の糸が、切れる瞬間を経験し、多くの男性が居場所を奪われ、窮地に立たされているのです。
古き時代のモテ男の苦悩
日本は海外より、少し時代が遅れてやってくるところがあることからも、古い価値観を引きずる人が多く、その上で、今もなお、一流企業に勤めるエリート男性の妻になりたがっている女性が多く存在すると感じますが、
本書では、エリート男性であればあるほど、心の悩みを誰かに相談することができないプライドの高い男性が多く、エリートだから『安泰』と言われた時代から、どんどん油断ができない時代に入り、心の緊張が限界を迎えていると書かれています。
でも、外でストレス過多になり、限界まで自分の気持ちを言えない男性が、本当に女性を幸せにできるのでしょうか。
現代の女性は、男性に依存し、養ってもらったり、子育てを手伝ってもらわなくても、1人で生きていけるだけの基盤を持った女性も多く存在します。
そんな中で、時間にも心にも余裕がなく、いつも大きな責任感と孤立感と闘っている男性を、女性は本当に求めているのでしょうか。
働きアリのように、結婚しても一緒にいる時間もなく、帰ってきたらストレスで自分の話をろくに聞いてもくれない。
笑顔も見せず、どんどん衰弱する旦那に、妻は本当に魅力を感じて一緒にいてくれるのでしょうか。
これからの風の時代は、目に見える『エリート、高収入』などの条件よりも、目に見えない『心のゆとり、楽しさ、安心』などに目を向け、男女がお互いを支え合い、補い合いながら共に笑顔で生きる未来を求める時代がやってくる。
その時に、今までの王道のモテ男である『働きアリ』が、今まで不真面目だと言われた『キリギリス』にモテ男を明け渡す日がやってくるのかもしれません。
狩猟採取民の頃から、男性は多くの女性にモテたいという『自分の遺伝子をなんとしてでも残したい』という願望を叶えるために、女性を求めて彷徨ってきました。
男性社会のピラミッドの頂点を目指す男性の本能も、全て女性にモテるため、遺伝子を残すためのオスの本能です。
男性は、女性がいるから頑張れる・・・。
男性は、女性のために生きている生物なのです。
土地を求めて漂う綿毛の運命
私の尊敬する友人は、男女の関係を『土地と綿毛』に例えて話してくれました。
男性は、まるで綿毛のよう・・・。
土地である女性を求めて、ふわふわと漂い、土地に根付くことができないと不安で仕方ない。
綿毛は、土地に『ここに根を張っていいですか?』と聞くが、綿毛が根を張れるかどうかは、土地が許可するかどうかに決まってくる。
根を張ることを許された綿毛は、土地の栄養を吸入しながら、どんどん大きな植物へと成長する・・・はずだったのに。
でも、その土地は、肥沃な土地かと思えば、栄養のない枯渇した土地の場合も多くあり・・・。
栄養を与えられ、植物として一人前になる予定だった綿毛が、根を張った土地は、愛に飢え、栄養を与えるどころか、自分のエネルギーを奪っていく。
それが、多くの女性が男性に『執着』し、恋愛中毒を起こし、男性を責め、エネルギーを奪っていく行為なのです。
男性が、女性のために男性社会のピラミッドの頂点に立とうとする生物ならば、綿毛は土地の栄養があってこそ、大きな植物へと成長することができ、太陽を燦々とあび、キラキラ輝くことができるようになる。
つまり、土地である女性は、綿毛である男性に栄養(愛)を惜しみなく与え、その綿毛を一人前の男性へと成長させるために存在しているのです。
でも、世の中の多くの女性は、肥沃な土地になる努力どころか、男性に執着し、愛を奪っていく。
これが、男女2人で◯(丸円)になろうとすることでおこるエネルギーの奪い合いです。
これでは、男性はなんのために、頂点を目指しているのか、わからなくなってしまいます。
では、愛の奪い合いをしないために、女性はどうしたらいいのか。
それは、男性よりも先に、1人で愛のエネルギーを生み出す自立した女性になることです。
綿毛が、自分という土地に根付き、栄養をたっぷり吸収して、大きく成長できるように・・・。
土地は、惜しみなく与えられるだけの愛を作り出す必要がある。
いつでも、女性が男性の可能性を見つけ、伸ばし、一人前にする役目を担っているのですよ。
男女関わらず、1人の人間として、魅力的な自立した女性だと思われる人物を目指していきましょうね。
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