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よいペットフードかどうかは原材料をみてもわからない⁉

美味しいお寿司屋さんを見分けられますか?

突然ですが、あなたはいま、美味しいお寿司を食べようとしてお寿司屋さんを探していると思ってください。
候補の店が二軒あります。A寿司とB鮨です。
 
それぞれの店のお品書きは、
A寿司:トロ、イクラ、ウニなど、高級そうなネタがメイン
B鮨 :かんぴょう巻き、カッパ巻きなど、巻きずしがメイン
です。
どちらの店のお寿司のほうが美味しいか、わかりますか?

A寿司 と B鮨 のお品書きのイメージ図

A寿司のお品書きには高級そうなネタがならんでいますが、もしかしたらどれもイマイチかもしれません。
B鮨の巻きずしはどれも、丁寧に下ごしらえをしたネタと最高級の海苔が使われている絶品かもしれません。しかもシャリもB鮨のほうが圧倒的に美味しいかもしれません。
 
いや、もちろん、お品書きのイメージどおりA寿司のほうが美味しいかもしれません。
 
そもそも、お品書きだけをいくら見ても、その店のお寿司が美味しいかどうかなんて、わかりっこありません。

それに、味の好みにはそれぞれ個人差がありますから、同じお寿司を食べても美味しいと感じる人もいれば、美味しいと感じない人もいます。
お寿司が美味しいかどうかは、結局、自分で食べてみないことにはわかりません。
 
さて、お寿司とペットフードの原材料にいったいどんな関係があるのでしょうか。

じつはお寿司とペットフードの原材料には次の3つの共通点があります。
お気づきになりましたか?

  1. お品書き・原材料の名前だけを見ても品質がよいかどうかわからない

  2. 個人差・個体差があるため、同じものを食べても同じ結果にならない

  3. 上の1.2.があるため、自分の好みに合うかどうか、ねこさん・わんちゃんの体に合うかはどうかは、結局、本人が食べてみないとわからない

の3つです。

今回は、この3つのうちの1.について解説します。
2.については次回、解説しますね。
1.と2.をわかってもらえれば、3.についても納得してもらえると思います。

ではこれから1.の「原材料をみただけでは品質がよいかどうかわからない」理由を解説していきます。


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