夏に気をつけること その1
はじめに
今日から7月。
沖縄・奄美地方はすでに梅雨明けし、他の地方もまもなく梅雨があけて、いよいよ本格的な夏がやってきます。
高温多湿な日本の夏を ねこさん・わんちゃんが健康にすごすために、ぜひ知っておいてもらいたいことがいくつかあります。
そこで今回と次回の2回にわたって、ねこさん・わんちゃんのために「夏に気をつけること」について解説します。
エアコンは何度に設定すればいいの?
ヒトと違ってネコやイヌは皮膚から汗をかきませんから、暑さに対する体温調節はヒトよりも苦手です。
また同じ理由で、扇風機や除湿はネコやイヌにはあまり効果がありませんから注意してください。
扇風機も除湿も、汗が蒸発するのを助けて体温を下げるのには役に立ちますが、汗をかかないネコやイヌにはあまり効果がないのです。
ですから、ねこさん・わんちゃんのためには、エアコンでちゃんと室温を下げるようにしてあげてください。
ねこさんには27℃くらい、わんちゃんには25℃くらいがよいと一般的には言われています。
ただこれも、品種、毛の長さ、年齢、体の大きさ、肥満や心臓病・腎臓病などの病気の有無など、それぞれのねこさん・わんちゃんによって違ってきます。
ねこさん・わんちゃんの中でも とくに暑さに弱いのは次のような子たちです。
短頭種(鼻ぺちゃの品種、とくにわんちゃん)のほうが暑さに弱い
毛の長い品種のほうが暑さに弱い
高齢のねこさん・わんちゃんのほうが暑さに弱い
大型のわんちゃんのほうが暑さに弱い
肥満の子は暑さに弱い
心臓病や腎臓病があると暑さに弱い
ねこさんより、わんちゃんのほうが暑さに弱い
これらの理由や、その他にも気をつけてもらいたいことについて、詳しく解説していきます。
夏の暑さ対策として、単に「○○に気をつけましょう」「△△しましょう」だけでなく、その理由も知っているとより確実に対策をすることができますし、応用もできるようになります。
ぜひ最後までお読みください。
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ペットフード会社に25年以上勤めた獣医師のペットフード講座
2頭のねこさんと暮らす、ペットフード会社に25年以上勤めた獣医師が、ねこさん、わんちゃんの健康と栄養学、ペットフードの本当の中身について、…
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