PERFECT DAYS Wim Wenders
お正月休みも明けた妻がお仕事に行った今日、さいたまの新都心にある映画館MOVIXさいたまにヴィム・ヴェンダースの新作"PERFECT DAYS"を観に行って来ました
ヴェンダーズ作品はほんとに好きであの頃ほんと映画館に新作(その頃の)やら旧作(名画座で特集されてた)を観に通ってました 多分全作品観てるんじゃないかな?雑誌"SWITCH"でよく特集されていたのが記憶にあります 『パリ、テキサス』、『ベルリン・天使の詩』の頃です
それでかなり盛り上がってその頃まだ日本では未公開だった旧作(母国のドイツで撮ってた頃)が立て続けに公開されてそれに見事にハマってしまった俺です
なかでも『都会のアリス』、『まわり道』、『さすらい』の"ロードムービー三部作"がほんと大好きでかなり影響を受けてます
その後、我が心の映画ベスト10の1本のあの『パリ、テキサス』があるんですけどもう何から何まで好きな映画です(ナターシャ・キンスキー!)
それ以後『東京画』や『ベルリン・天使の詩』等好きな映画がたくさんあります
『夢の涯てまでも』、『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』もほんとに好き。
とにかくヴェンダーズ監督の映画が好きなんですよ俺って
あのライ・クーダーとのドキュメンタリームービー『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ 』にもほんと泣かされました
そんなわけで『PERFECT DAYS』でしたね
映画HP
Wikipediaよりあらすじ
"東京スカイツリーが近い古びたアパートで独り暮らしをする、中年の寡黙な清掃作業員・平山(役所広司)は、一見、判で押したような日々を送っている。毎朝薄暗いうちに起き、台所で顔を洗い、ワゴン車を運転して仕事場へ向かう。行き先は渋谷区内にある公衆トイレ。それらを次々と回り、隅々まで手際よく磨き上げてゆく。
一緒に働く若い清掃員・タカシ(柄本時生)はどうせすぐ汚れるのだからと作業は適当にこなし、通っているガールズ・バーのアヤ(アオイヤマダ)と深い仲になりたいが金がないとぼやいてばかりいる。平山は意に介さず、ただ一心に自分の持ち場を磨き上げる。作業をつづけていても、誰からも見て見ぬふりをされるような仕事。しかし平山はそれも気にせず、仕事をつづける。仕事中は、ほとんど言葉を発することがない。
それでも、平山は日々の楽しみを数多く持っている。たとえば、移動中の車で聴く古いカセットテープ。どれも少し前の音楽だ。パティ・スミス、ルー・リード、キンクス、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド。彼の部屋にはそんな音楽カセットテープがたくさんある。
休憩時に神社の境内の隅に座ってささやかな昼食をとるときは、境内の樹々を見上げる。その木洩れ日をみて笑みをうかべ、一時代前の小型フィルムカメラを取り出してモノクロ写真を撮る。街の人々は平山をまったく無視して忙しく行き交っているが、ときおり不思議なホームレス風の老人(田中泯)が、平山と目を合わせてくれることも、ずっと気になっている。
仕事が終わると近くの銭湯で身体を洗ったあと、浅草地下商店街の定食屋で安い食事をすませる。休日には行きつけの小さな居酒屋で、客にせがまれて歌う女将(石川さゆり)の声に耳を傾けることもある。家に帰ると、四畳半の部屋で眠くなるまで本を読む。フォークナー『野生の棕櫚』、幸田文『木』 、等々…。眠りに落ちた平山の脳裏には、その日に目にした映像の断片がゆらゆら閃きつづけている。樹々の枝から漏れる陽光・街を行き交う人々・あの老人の姿。
ある日、平山の若い姪・ニコ(中野有紗)がアパートへ押しかけてくる。平山の妹(麻生祐未)の娘で、家出してきたという。平山の妹は豊かな暮らしを送っていて、ニコに平山とは世界が違うのだから会ってはならぬと言い渡しているらしい。ニコは平山を説き伏せて仕事場へついてゆく。公衆トイレを一心に清掃してゆく平山の姿にニコは言葉を失うが、休憩時、公園で木洩れ日を見上げる平山の姿を見て、ニコにも笑顔が戻ってくる。しかし平山の妹がニコを連れ戻しにやってくると、平山は捨ててきた自らの過去と向き合うことになる…。"
イチローさんや大谷翔平選手じゃないけど毎日の同じローテーションから生まれるプラスα それが役所広司さんの平山(ヴェンダーズ監督の敬愛する小津安二郎作品の笠智衆さんの役名と同じ)も夜明け前に目覚め、歯を磨き、部屋の植物に水をやり、家の玄関で空を見上げて笑い、缶コーヒーを買って飲んで軽自動車の作業車に乗って60、70年代のロックやソウルミュージックのカセットテープを聴きながら現場に向かい、手抜き無しで仕事をこなし、神社のベンチでお昼にコンビニのサンドイッチを食べてフィルムカメラで木々の木漏れ日を一枚撮り、見知らぬ人と文通のような◯❌ゲームして、仕事を終えて銭湯で一番風呂入って馴染みの浅草の地下の店で一杯(きっと焼酎の水割り)を呑み、部屋で文庫本読みながら寝て、休みの日は作業着や洗い物をコインランドリーに行き、フィルムカメラを現像に出し(店主が翻訳家の柴田元幸さん)現像してもらった写真を引き取り(白黒写真)部屋でお煎餅缶に入れて整理、古本屋さんで1冊100円の文庫本を買い、馴染みの居酒屋に行ってやはり水割り焼酎を呑んでお互いちょっと気になっているおかみさん(石川さゆりさん)の歌声を聴いて、部屋に帰って文庫本を読みながら寝る。という変わらないローテーション
それに一応同僚のタカシ(ナイスなキャスティングな柄本時生さん)がいつもちょっとした問題を起こしたり、田中泯さん扮するホームレス、タカシの気になる女性のアヤ役のアオイヤマダ、母親(平山の妹)と喧嘩して家出して平山の部屋に転がりこむ姪役の中野有紗さん(なんという透明感!)たちがこの映画にちょっとしたアクセントを加えます。
見慣れた渋谷、松濤、神宮前、青山の街の公園、浅草の街、そして下北沢のレコード屋さん"フラッシュディスクランチマーケット"(フラッシュでのシーンでヴェンダーズ監督がカメオしてるそうなんだけどほんとかな?そしてフラッシュではレコード買われたのかな?気になります)
ヴェンダーズ監督がインタビューでおっしゃってましたがこの映画はドイツ人が撮った映画ですと、
けど何の違和感もありません 撮影監督もFranz Lustigというドイツ人の方です (ヴェンダーズ監督といえば撮影監督はRobby Müllerさんですが亡くなったいたんですね...)
台詞がほとんど無い役所広司さん扮する平山
映画の中でも平山の過去はほとんど語られません
家出して平山の部屋に転がりこむ姪っ子のニコ(The Velvet Underground and Nico❗️)との会話から少し分かる程度です
そして寡黙な彼の日々の1日をループしているかのように見ていても不思議に飽きない、むしろ釘付けになるくらいスクリーンを観続けてる俺がいました
ヴェンダーズ監督作品の中で流れるたくさんの曲の選曲が毎度のことながら相変わらず素晴らしいです "キンクス #ヴァンモリソン 好きは知っていましたが #金延幸子 さんが流れてくるとは⁉︎
とりあえずApple Musicでこの映画のプレイリストを作ってみました
ラストシーンのニーナ・シモンの"FEELING GOOD"が流れる車の中の平山のロングショットのシーンが心に残ります
そして改めて役所広司さんの演技の凄さが...
(撮影監督のFranz Lustigももらい泣きしてたらしい)
ヴェンダーズ監督は78歳とのこと
まだまだ新しい作品を観たいです
大切な映画監督の1人です